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電気系のオススメ資格6選!キャリアプランも解説!

公開日:2022年8月22日 更新日:2024年9月10日

電気系のオススメ資格6選!キャリアプランも解説!

電気系のオススメ資格6選!キャリアプランも解説
「電気系の資格ってどんなものがあるの?」

「電気系の取得をどれから取得したらよいか知りたい」

とお考えではありませんか?

電気系の資格は、電気工事士や電気主任技術者(電験)など複数あります。

そのため、各資格の情報を集めた上で自分に適した資格から取得するのがおすすめです。

本記事では、電気系の資格を6つご紹介します。

これから取得する方へ向けてのキャリアプランも解説していますので、ぜひご覧ください。

目次

電気系の資格とは

電気系の資格とは

一般的に電気系の資格は、電気を取り扱う設備を対象に、設備を工事したり管理したりするために必要となります。

例えば、電気工事士であれば工事、電気主任技術者であれば保安管理するための資格です。

電気系の資格、電気系と相性の良い資格は以下のとおりです。

  • 電気工事士
  • 電気主任技術者(電験)
  • 工事担任者
  • 電気工事施工管理技士
  • 電気通信工事施工管理技士
  • 消防設備士

電気系と一言で表しても種類はさまざまあります。

そのため、資格の詳細を確認しつつ自分に適した資格を取得することが大切です。

各資格の詳細については後述します。

主な就職先・業種

主な就職先・業種

電気系の主な就業先や業種としては、主に次の4つが挙げられます。

  • 電気工事会社
  • ビル管理・メンテナンス会社
  • ガス会社
  • 建設会社

上記の会社における電気工事会社・ガス会社・建設会社などでは主に電気工事を取り扱うのが一般的です。

そのため必要な資格としては第二種電気工事士などが挙げられます。

ガス会社などでは、メーターの取り付けや取り外しなどで低圧工事を取り合うことがあり、その際に第二種電気工事士の資格が必要です。

またビル管理・ビルメンテナンス会社は、ビル内部にある設備の点検や修理、交換作業に従事する仕事です。

仕事では第二種電気工事士の他に、消防設備士や2級ボイラー技士、第三種冷凍機械責任者や危険物取扱者乙4が必要となります。

このほか、電験三種などの資格を有していると電気保安業界でも従事可能です。

電気保安業界も将来的に安定しているため、上記の業種とあわせてご検討ください。

電気工事士

電気工事士

電気工事士は、電気工事の欠陥による災害の発生を防止するために電気工事士法によって定められた国家資格です。

第二種電気工事士と第一種電気工事士にわかれており、それぞれで取り扱える電圧の範囲が異なります。

資格の試験スケジュールは、次のとおりです。

資格 区分 第二種電気工事士 第一種電気工事士
受付期間 上期 3月中旬~4月上旬 2月上旬~3月上旬
下期 8月下旬~9月上旬 7月下旬~8月中旬
試験日 上期 筆記:5月下旬
技能:7月下旬
筆記:4月上旬~5月上旬
技能:7月上旬
下期 筆記:10月下旬
技能:12月下旬
筆記:9月上旬~9月中旬
技能:11月下旬
合格発表日 上期 筆記:6月中旬
技能:8月中旬
筆記:5月下旬~7月上旬
技能:7月下旬~8月下旬
下期 筆記:11月下旬
技能:翌年1月下旬
筆記:9月下旬~10月上旬頃
技能:翌年1月上旬頃

第二種電気工事士・第一種電気工事士ともに年に2回実施されます。

試験スケジュールを確認して忘れずに申込みを済ませることが大切です。

それぞれの資格の概要と難易度について詳しく解説します。

第二種電気工事士

第二種電気工事士は、600V以下の電気工事を取り扱うことが可能な国家資格です。

筆記試験と技能試験の2つの試験があり、年に2回実施されています。

第二種電気工事士の合格率は、例年50%〜70%で推移しています。

難易度が低く比較的取得しやすい資格なのが特徴です。

そのため第二種電気工事士は、電気系資格の入門として人気を集めています。

需要も高く、幅広く役立つため、積極的に取得したい資格と言えるでしょう。

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第一種電気工事士

第一種電気工事士は、第二種電気工事士の上位資格に該当します。

第二種と違って高圧の範囲の電気工事に従事できることが特徴です。

第一種電気工事士の合格率は例年、筆記試験が40%〜50%前半、技能試験が60%代で推移しています。
第二種電気工事士よりも難易度は高くなりますが、合格が難しいというわけではありません。

試験の出題形式が第二種電気工事士と同じなので対策しやすく、筆記試験は過去問を中心に、技能試験は候補問題を繰り返し施工することで合格する力が効率的に身につきます。

また、2024年度から年2回実施されるように変更されたため、挑戦しやすくなりました。
技術者としての付加価値もアップするため、第二種電気工事士取得後に挑戦しても良い資格といえるでしょう。


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電気主任技術者(電験)

電気主任技術者(電験)

電験は、電気主任技術者試験と呼ばれる国家資格です。

取得することで電気設備の保安・管理に従事することが可能で、第一種〜第三種に分類されています。

各区分で取り扱える電圧の範囲は、以下のとおりです。

種類 電圧の範囲
第一種電気主任技術者 すべての事業用電気工作物
第二種電気主任技術者 電圧が17万ボルト未満の事業用電気工作物
第三種電気主任技術者 電圧が5万ボルト未満(出力5千キロワット以上の発電所を除く)の事業用電気工作物

引用:一般財団法人 電気技術者試験センター

表を見ると、第三種から第一種にかけて従事できる電圧の範囲が広くなっていることが分かります。
そのため難易度についても、第三種から第一種にかけて高くなるのが特徴です。

ただし電気主任技術者は、一番難易度の低い第三種でも例年の合格率が9%前後と低い傾向にあります

設備の保安管理に従事するため需要は非常に高いですが、合格率が低いのですぐに取得できる資格ではありません。

電験は、電気系資格の中でもトップクラスに難易度の高い資格なので、取得を目指す場合は長期的な対策となることを覚悟して臨みましょう。

工事担任者

工事担任者

工事担任者は、建物内にある電気通信設備や端末設備、通信回線などを接続する仕事です。
建物内の回線やネットワーク環境を整えるうえで欠かせない国家資格となります。

2021年度に資格が改正されており、工事担任者の種類は以下の5種類です。

  • 総合通信
  • 第二級アナログ通信
  • 第一級アナログ通信
  • 第二級デジタル通信
  • 第一級デジタル通信

総合通信は、アナログとデジタルの両方の設備を取り扱えるのが特徴です。
第一級と第二級は他資格と同様、第一級の方が扱える範囲が広くなります。

また資格の難易度として令和6年度第一回試験における合格率をご覧ください。

資格の種類 合格率
総合通信 30.0%
第二級アナログ通信 100.0%
第一級アナログ通信 21.7%
第二級デジタル通信 100.0%
第一級デジタル通信 25.8%

第一級と第二級を比較すると、第一級の難易度が高いことがわかります。第二級に関して受験者全員が合格することもありますが、合格率が低い年もあるため、油断せずに対策することが大切です。総合に関しても第一級と同じく難易度が高いため、試験日から逆算して計画的な対策を実施しましょう。

試験合格に必要な数学力などは他の一般的な電気系資格と同程度なので、過去問や参考書を活用しつつ、効率的に学習することで合格する力は身につきます。
通信関係の仕事への従事を考えている方であれば取得したい資格といえるでしょう。

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消防設備士

消防設備士

消防設備士は、甲種と乙種にわかれている国家資格です。
乙種では消防設備の整備・点検、甲種では乙種の範囲に加えて消防設備の工事も取り扱えます。

また消防設備士の範囲は、甲種特類・甲種1〜5類・乙種1〜7類に分類されています。
それぞれで扱える消防設備は、以下のとおりです。

分類 区分 取り扱える消防設備
甲種 特類 特殊消防用設備等(従来の消防用設備等に代わり、総務大臣が当該消防用設備等と同等以上の性能があると認定した設備等)
甲種・乙種 第1類 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備
第2類 泡消火設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備
第3類 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備
第4類 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備、共同住宅用自動火災報知設備、住宅用自動火災報知設備、特定小規模施設用自動火災報知設備、複合型居住施設用自動火災報知設備
第5類 金属製避難はしご、救助袋、緩降機
乙種 第6類 消火器
第7類 漏電火災警報器

引用:一般財団法人 消防試験研究センター

難易度について、消防設備士の中でも特に需要が高いと人気を集めている「乙種第6類」と「第4類」を例に出すと、第4類の合格率が30%~40%、乙種6類の合格率が40%です。

そのため難易度としても高い資格というわけではありません。
過去問題を中心に勉強することで合格は十分に狙えるでしょう。

消防設備士は、資格単体でも需要が高いだけでなく、電気業界やビルメンテナンス業界とも相性が良い資格なのでぜひ取得したい資格とえます。


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電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、1級と2級に分類されている国家資格です。
取得することで電気工事における施工計画書の作成や安全・品質管理、電気工事の監督といった業務に従事できます。

また、例年の合格率ですが、1級電気工事施工管理技士が第一次検定40%~50%・第二次検定60%~70%、2級電気工事施工管理技士が第一次検定60%前後・第二次検定50%前後で推移しています。

誰でも簡単に合格できるわけではありませんが、比較的合格率は高く、試験日までに計画的な対策を取ることで十分に合格を狙うことが可能です。
しかし、電気工事施工管理技士は受験資格が求められます。

2024年度から受験資格が変更され、第一次検定は年齢さえ満たしていれば誰でも受験できるものの、第二次検定を受験するためには実務経験を満たす必要があります。そのため、電気工事関連に従事する方で実務経験を満たしており、更なるレベルアップを目指す方は取得をご検討ください。

その他:電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士は、令和元年度に新規設置された国家資格です。

資格を取得すると電気通信工事に関する施工計画書の作成、工程管理・品質管理・安全管理といった業務に従事できます。

また例年の合格率ですが、40%〜60%で推移しています。

まだ実施回数が少なく対策はしづらいですが、過去問で対策しつつ苦手分野を克服する方法がおすすめです。

工事担任者とも相性はよいので、通信関係の仕事に従事するのであれば取得したい資格と言えるでしょう。

結局どれを取ればいいの?

悩む男性

ここまでで電気系の資格や電気系と相性の良い資格について詳しく解説しましたが、どれから取得するのが良いか知りたいといった方もいるのではないでしょうか?

結論として、電気系の資格は第二種電気工事士から取得することをおすすめします。
第二種電気工事士は、電気系の基礎知識が身につくため、初心者向きの資格です。

また、合格率も例年50%〜70%と高く、電気設備がある限り需要も無くなりません。
一般家庭にある電気設備も取り扱えるので日常生活でも役立つ資格です。

第二種電気工事士取得後は、自分が目指す仕事のスタイルにあわせて第二種の上位資格である第一種電気工事士、保安管理を扱える電験、施工管理に従事できる電気工事施工管理技士といった資格の取得を目指しましょう。

その他のキャリアごとのプランについても以下の表にまとめておりますのであわせてご覧ください。

キャリア 取得したい資格の順番
電気工事業界
  • 第二種電気工事士
  • 第一種電気工事士
  • 電気工事施工管理技士
  • その他の資格(電験三種など)
電気保安業界
  • 第二種電気工事士
  • 電験三種
  • 消防設備士乙6・第4類
  • その他資格(エネルギー管理士や電験二種など)
ビルメンテナンス業界
  • ビルメン4点セット(順番は問わない)
  • 消防設備士乙6・第4類
  • 電験三種
  • その他資格
電気通信業界
  • 第二種電気工事士
  • 工事担任者
  • 電気通信工事施工管理技士
  • その他の資格(電気工事施工管理技士など)

電気保安業界においては、電験三種を取得するまでが大きなポイントです。
基礎の資格である第二種電気工事士取得後、第一種電気工事士などにも挑戦しつつ電験三種合格を目指して知識を身に付けましょう。

電験三種取得後は、仕事にあわせて消防設備士の資格やエネルギー管理士、上位資格である電験二種等の資格を取得するのがおすすめです。

ビルメンテナンス業界においては、ビルメン4点セットと呼ばれる「第二種電気工事士」「危険物取扱者乙4」「2級ボイラー技士」「第三種冷凍機械責任者」の資格取得を最優先にしてください。

その後、相性が良くて取得しやすい消防設備士の資格や、取得すると技術者としての価値が大幅に上がる電験三種の取得を目指しましょう。

このほか、電気通信業界においては第二種電気工事士を取得後、工事担任者の資格取得を目指しましょう。

その後、実務経験を積んで受験資格を満たし電気通信工事施工管理技士などの資格を取得するのがおすすめです。

基本的には第二種電気工事士を軸に、その後は表を参考にして自身の目指す仕事スタイルと相性の良い資格の取得をご検討ください。


まとめ

電気系のおすすめ資格まとめ

本記事では、電気系の資格についてこれから取得する方へ向けてのキャリアプランとあわせて解説しました。

電気系の資格で有名なのは電気工事士や電験といった資格です。

これらの資格は受験資格がなく需要が高いので、これから取得を目指す方におすすめします。

また電気系の資格と相性の良い資格として挙げられるのは、消防設備士です。

消防設備士は、甲種特類・甲種1~5類・乙種1~7類に分類されている資格で、乙6であれば消火器、乙4であれば自動火災報知設備の整備・点検など電気設備系の仕事とあわせて活用できます。

まず最初に取得する資格としては、第二種電気工事士がおすすめです。

その後、第一種電気工事士や電験三種、消防設備士といったように自身の目指す仕事スタイルに適した資格を取得しましょう。

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