
1級電気通信施工管理技士は、電気通信工事の現場で主任技術者や監理技術者として活躍できる施工管理技士の資格です。取得することで技術者としての付加価値が高まり、キャリアアップや年収アップにもつながります。
独学で合格できる一方で、国家資格ならではの難易度も兼ね備えています。自分に適したテキスト・問題集を選んで効率的に対策することが大切です。
この記事では、1級電気通信施工管理技士に独学で合格するための勉強方法や必要な勉強時間、おすすめのテキストの選び方について解説します。資格取得を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

1級電気通信工事施工管理技士は独学で合格できる?

まずは、1級電気通信施工管理技士の独学で知っておきたい基本的な情報をご紹介します。
1級電気通信工事施工管理技士の合格は独学でも狙える
結論からお伝えすると、1級電気通信施工管理技士は独学での合格が十分に可能です。多くの受験者は会社で働きながら試験勉強に取り組んでいるため、時間の都合的な問題からも独学を選択するケースは珍しくありません。
ただし、「独学で受かる=簡単な試験」ではない点にご注意ください。自分に適したテキストを選び、正しい勉強法で時間を積み重ねることが大切です。
合格率から見る1級電気通信工事施工管理技士の難易度
以下の表は、過去3年間の合格率の推移をまとめたものです。
| 年度 |
第一次検定 |
第二次検定 |
| 令和6年度 |
40.5% |
40.9% |
| 令和5年度 |
51.2% |
37.0% |
| 令和4年度 |
54.5% |
37.4% |
数字だけ見ると「第二次検定の合格率が高い」ように見えますが、第二次検定に進めるのは第一次検定の合格者のみです。一発合格できる可能性は低くなるため、決して油断できない国家資格といえます。
独学の難しいポイント
独学で合格を目指す場合、難しいポイントといえるのは以下の3点です。
| モチベーションの維持 |
仕事と勉強の両立が難しい。分からない問題に直面した時や仕事が忙しい時、独学では挫折しやすい |
| 第二次検定(経験記述)の対策 |
自分の経験を文章にする「経験記述」は、正解が決められていない。自分の文章を客観的に採点・添削してくれる講師がいないため、工夫が必要 |
| 法改正への対応 |
関連する法律や試験制度は定期的に改正される。独学の場合、最新の法規変更や出題形式の変更情報を自分で収集する必要がある |
難しいポイントをあらかじめ把握しつつ、自分に適した計画を立てることで、モチベーションを維持したまま試験対策を継続しやすくなります。具体的な勉強方法や必要な勉強時間は後述するので、ぜひ参考にしてみてください。
1級電気通信工事施工管理技士の合格に必要な勉強時間

ここからは、1級電気通信工事施工管理技士の合格に必要な勉強時間について解説します。
勉強時間の目安は200〜500時間
1級電気通信工事施工管理技士の合格に必要な勉強時間は、受験者の保有資格や実務経験によって大きく異なります。目安としては200〜500時間程度です。
| 区分 |
勉強時間 |
該当する人 |
| 初学者・自信がない人 |
400〜500時間(約6ヶ月〜) |
・2級電気通信施工管理技士を持っていない
・大学等の指定学科を卒業していない
・現場経験が浅い場合など |
| 実務経験豊富・基礎知識あり |
200〜300時間(約3ヶ月〜) |
・すでに2級を取得している
・普段から施工管理業務に深く携わっている場合など |
自分の実力からどのくらいの勉強時間が必要か目安を把握しておきましょう。
第一次検定と第二次検定の勉強時間の配分
第一次検定と第二次検定の勉強時間は、同じ配分にする必要はありません。それぞれの試験で対策の内容が異なるためです。
時間配分の例として、以下の表を参考にしてみてください。
| 検定 |
勉強時間 (目安) |
内容 |
勉強方法のポイント |
| 第一次検定 |
100〜250時間 |
電気通信工事の基礎知識、施工管理法、関連法規など |
隙間時間を活用した過去問演習が中心 |
| 第二次検定 |
100〜250時間 |
施工管理法に関する記述式試験 |
特に「経験記述」は文章を書いて推敲する時間が必要。机に向かってじっくり取り組む時間が必要。 |
第二次検定は、1問あたりの学習時間が長くなります。第一次検定よりも多めの時間を確保しておくか、第一次検定が終了したら、すぐに切り替えて取り組むことが大切です。
1日の勉強スケジュール例
以下の表は、1日の勉強スケジュールの例をまとめたものです。
| 区分 |
合計時間 |
組み立て方 |
| 平日 |
2時間 |
・通勤時間・昼休憩:30分〜1時間(過去問アプリや単語帳でインプット)
・帰宅後:1時間(テキストを読み込む、記述の練習などじっくり取り組む学習) |
| 休日 |
3〜4時間 |
・まとまった時間で過去問を年度別に解く
・模擬試験を行う |
大切なのは「毎日少しずつでも触れる」ことです。毎日繰り返し情報に触れることで記憶の定着率が上がります。また、習慣化されることで勉強開始のハードルも下がるため、平日はスキマ時間の活用、休日はまとまった時間での対策を意識して取り組んでみてください。
1級電気工事施工管理技士の勉強で大切な3つのポイント

1級電気通信施工管理技士を勉強する上で大切なポイントは、主に以下の3つです。
- 過去問を繰り返し解く
- テキストと過去問題は併用する
- 模擬試験と「経験記述」の対策で無駄なく力をつける
ポイントを把握することで、限られた時間で効率的に合格を目指せます。それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
ポイント1. 過去問を5~7年分繰り返す
独学の基本は、過去問を繰り返し解くことです。目安として、過去5〜7年分の問題を徹底的に解いておきましょう。
最初のうちは専門用語が分からず、ほとんど解けないかもしれません。ただし、解説を読み込んで何度も解き直すことで、「どのような問題が出るか」「どんなひっかけポイントがあるか」など出題傾向を掴めます。3〜4周繰り返すことで、徐々に問題を解くための応用力が身につくでしょう。
ポイント2. テキストも併用しながら理解を深める
過去問の繰り返しは大切ですが、ただ解くだけでは断片的な知識しか身につきません。過去問で分からない用語や新しい工法が出てきたら、必ずテキスト(参考書)を併用して詳細を確認しましょう。
特に電気通信施工管理は、図面や現場のイメージをどう行うかが大切です。図解や写真が豊富なテキストを選び、文字情報と現場のイメージを結びつけることで、記憶に残りやすくなります。
ポイント3. 第二次検定の「経験記述」の対策を早めに開始する
独学の大きな難関である第二次検定の「経験記述」対策は、可能な限り早めに対策しましょう。学習の際は頭で考えるだけでなく、 必ず実際に手書きで文章を作成してみてください。誤字や文章構成の不自然さは記述してみないと分からないためです。
また試験直前期には、まとまった時間を確保して模擬試験を行ってみてください。本番の時間配分や解答スピードを体感しておくことで、試験当日特有の焦りを防げます。
独学におすすめのテキスト・過去問題集の選び方

独学におすすめのテキスト・過去問題集を選ぶ際、失敗しない選び方は以下の3つです。
- 解説が詳しく分かりやすいものを選ぶ
- 実績のある企業から出版されているものを選ぶ
- 最新の法改正・試験制度に対応しているか
それぞれの内容について詳しく解説します。
選び方1. 解説が詳しく分かりやすいものを選ぶ
問題集は、正解の選択肢だけでなく「なぜその選択肢が間違いなのか」まで詳しく解説されているものを選びましょう。間違いの選択肢まで解説が充実していることで、テキストに戻って調べる手間が減り、さらに学習効率が上がるためです。
また、イラストや図解などがあると視覚的に分かりやすいため、文字以外の情報も豊富なものをおすすめします。
選び方2. 実績のある企業から出版されているものを選ぶ
長年出版されているシリーズや講座機関が出版しているテキストは、過去の出題データを分析して作られています。独自のノウハウをもとにつまづきやすいポイントや出題されやすいポイントが整理されているため、安心して取り組みやすいのが魅力です。
テキスト・問題集を選ぶ際は、出版元についても確認しておくと良いでしょう。
選び方3. 最新の法改正・試験制度に対応しているか
テキストは、必ず受験年度に対応した最新版を購入してください。電気工事法や建設業法、施工管理技士の試験制度は改正されることがあり、古いテキストでは間違った知識が定着してしまう可能性があるためです。
安いからといって、フリマアプリなどで中古のテキストを安く購入するのは避けましょう。

1級電気工事施工管理技士の独学に関するよくある質問

ここでは、1級電気工事施工管理技士の独学に関するよくある質問についてまとめました。
令和6年度から受験資格はどう変わった?
第一次検定は、令和6年度より満19歳以上であれば実務経験を問わず受験可能となりました。ただし、第二次検定を受験し、1級管工事施工管理技士としての資格認定を受けるためには、変わらず実務経験が必要です。
第一次検定と第二次検定の勉強は同時に始めた方が良い?
第一次検定の合格に自信がある場合は、第二次検定と同時に勉強を始めるのも1つの方法です。第二次検定に期間の余裕を持たせることで、経験記述のスキルアップをじっくりと進められます。
ただし、基本的には第一次検定の試験日までは第一次検定の対策、一次が終了した後で、すぐに第二次検定の対策を始めることをおすすめします。
計算問題が苦手でも合格を狙える?
計算問題が苦手であっても電気通信工事施行管理技士の合格は十分に狙えます。計算問題の出題パターンには限りがあるためです。
過去問題を繰り返し解きながら苦手を少しずつ埋めることで、苦手な計算問題も徐々に解けるようになるでしょう。
まとめ

この記事では、1級電気通信施工管理技士に独学で合格するためのポイントを解説しました。1級電気通信施工管理技士は、独学でも十分に合格を狙えますが、計画的な対策が欠かせません。
また、必要な勉強時間は受験者の実力で異なりますが、目安は200〜500時間です。過去問題の反復とテキストの併用によって効率よく知識が定着します。テキスト・問題集は分かりやすさ・使いやすさも含めて自分に合った1冊を選びましょう。
CIC日本建設情報センター(CIC出版)では、1級電気通信施工管理技士のテキスト・問題集を提供しています。どちらも要点を分かりやすくまとめ、初学者でも最短で合格を目指せる内容となっているため、テキスト選びでお悩みの方は、ぜひ利用をご検討ください。
