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消防設備士はやめとけ!?きついと感じる理由と向いている人についてリサーチ!
公開日:2022年8月12日 更新日:2023年3月29日
消防設備士はやめとけ!?きついと感じる理由と向いている人についてリサーチ!
消防設備士はやめとけ!?
きついと感じる理由と向いている人についてリサーチ!
「消防設備士はやめておいた方がいい?」
「消防設備士がきついと感じる理由や自分が向いているのか知りたい」
とお考えの方はいませんか?
消防設備士は、消防設備の点検・整備に従事する資格です。
甲種特類・甲種1類〜5類、乙種1種〜7類に分類されており、それぞれで取り扱える消防設備は異なります。
本記事は、消防設備士がやめとけと言われる理由や取得するメリットについて解説します。
向いている人や向いていない人についても詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
最終更新日:
消防設備士はきつい?
消防設備士は、ビルや工場などさまざまな建物内にある消防設備を取り扱う資格です。
区分が複数設けられていますが、幅広く仕事に従事できるといった特徴があります。
しかし、TwitterなどのSNSやインターネットの情報を確認すると「仕事がきつい・つらい」といった意見もあります。
これについて結論をお伝えすると、消防設備士の仕事できついと感じる部分があるのは事実です。
仕事の形態や収入面、仕事における人間関係などがきつさの原因として挙げられます。
消防設備士の資格取得後に就ける業種は、消防設備・防災関係の会社やビルメンテナンス会社ですが、共通して言えるのが「肉体労働である」という点です。
実際に現場に赴いて消防設備の点検・整備、甲種取得者などは工事も取り扱うため、仕事では体力も必要となります。
このほかのやめとけと言われる具体的な理由や原因については、後述します。
消防設備士がやめとけといわれる理由
消防設備士がやめとけといわれる理由は、主に以下の3つが挙げられます。
- 消防設備が汚いことがある
- 肉体労働できつい
- 給料が安い・年収が低い
それぞれの内容について詳しく解説します。
理由①消防設備が汚いことがある
消防設備士は、区分によってさまざまな消防設備を取り扱いますが、建物内に設置されている消防設備は場所によって汚いです。
そのため、触るのに抵抗が生まれてストレスにつながることがあります。
例えば消防設備士乙種6類で取り扱える消火器は、建物内で多く設置されています。
目立つ場所に設置されていることもありますが、目立ちにくい部分で設置されている消防設備です。
目立たない場所や部屋の隅などに設置されている場合、埃をかぶっていたり蜘蛛の巣が張られていたりすることがあります。
機器点検や総合点検の際は、そういった消火器の清掃も行うため、汚れているものを触るのが苦手な方はきついと言えるでしょう。
理由②肉体労働できつい
消防設備士の仕事は、実際の現場で整備・点検を行う肉体労働です。
そのため、仕事では体力が必要となります。
特に工場や商業施設、マンションなどの消防点検は広い現場での作業です。
数千〜1万歩近く歩くこともあります。
またマンションなどで消防点検をする際は、住民の部屋の中に入って作業しますが、部屋によっては汚いです。
足の踏み場などがない部屋などでは余分に体力を使います。
単純に点検・整備するだけの仕事でないのも消防設備士の特徴です。
運動が苦手な方や体力を使う仕事をしたくない方にはきつい仕事と言えるでしょう。
理由③給料が安い・年収が低い
消防設備士は、働き始めてすぐに一人前と認められるわけではありません。
一人前になるまでに数年単位での期間を要します。
それまでは基本的に技術者として見習いの期間となりますが、見習い期間は給料が安い・年収が低いと感じやすい傾向です。
求人ボックスにある求人を調査した結果、消防設備士の年収相場は260万円〜600万円ですが、一番低い260万円程度が見習い期間の年収となります。
経験を積んだり新規資格を取得したりすることで年収アップは狙えますが、見習いとして数年の経験を積むのは今後のキャリアアップを考える上で必要です。
そのため見習い期間の間は、新規資格の取得を狙いつつ現場で経験を積むのがよいと言えるでしょう。
消防設備士をとるメリット
先ほど、消防設備士をやめた方が良い理由として挙げられる項目を解説しましたが、それでも資格を取得するメリットはあるのでしょうか?
消防設備士を取得するメリットは、主に以下の3つです。
- キャリアアップを狙える
- 需要が高く就職・転職で有利になる
- 資格手当がつく企業もある
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
メリット①キャリアアップを狙える
消防設備士の仕事は、消防法にて資格取得者しか従事できないと義務付けられています。
要するに消防設備士の仕事は有資格者しか扱えない「業務独占資格」です。
特に、消火器を取り扱える消防設備士乙種6類や自動火災報知設備を取り扱える第4類は、消防設備士の中でも需要が高く人気を集めています。
消防設備士以外にもビルメンテナンス業界とも相性がよいので資格を取得することでキャリアアップを狙えるでしょう。
キャリアアップすると年収アップを狙えるのが特徴です。
資格取得後は現場経験を積んだり消防設備士と相性のよい資格や取得した区分と別の資格を取得したりして、技術者としての付加価値をより高めることをおすすめします。
メリット②需要が高く就職・転職で有利になる
先ほど解説した通り、消防設備士の仕事は消防法にて義務付けられているため、需要が高いのが特徴です。
また消防設備は、現代社会において一般住宅やビル、工場や病院などさまざまな建物で設置されているため、需要が無くなることもありません。
そのため消防設備士は、資格を取得していると就職・転職で有利になります。
乙種6類や第4類を中心に他の資格の取得も目指しましょう。
就職・転職先としては消防関係・防災関係の会社が一般的ですが、ビルメン4点セットの資格なども取得しているとビルメンテナンス業界への転職も狙えます。
自身が目指す仕事のスタイルにあわせて必要な資格を取得し、就職・転職をご検討ください。
メリット③資格手当がつく企業もある
消防設備士の資格を取得していると、企業によっては資格手当が支給される場合があります。
支給される具体的な金額は企業によって異なりますが、消防設備士の資格手当は3,000円〜5,000円が目安です。
また、消防設備士以外の資格も取得していれば、資格手当が上乗せされて毎月の給料アップにつながることもあるでしょう。
資格手当は、資格を取得しているだけで年収アップにつながるので、消防設備士を取得する大きなメリットと言えます。
消防設備士ができる仕事
消防設備士は、乙種であれば消防設備の整備・点検に従事できます。
甲種になると乙種の範囲に加えて消防設備の工事も取り扱えるのが特徴です。
また、消防設備士の資格は甲種特類・甲種1〜5類・乙種1〜7類に分類されています。
それぞれで取り扱える消防設備は次の通りです。
分類 | 区分 | 取り扱える消防設備 |
---|---|---|
甲種 | 特類 | 特殊消防用設備等(従来の消防用設備等に代わり、総務大臣が当該消防用設備等と同等以上の性能があると認定した設備等) |
甲種・乙種 | 第1類 | 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備 |
第2類 | 泡消火設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備 | |
第3類 | 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備 | |
第4類 | 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備、共同住宅用自動火災報知設備、住宅用自動火災報知設備、特定小規模施設用自動火災報知設備、複合型居住施設用自動火災報知設備 | |
第5類 | 金属製避難はしご、救助袋、緩降機 | |
乙種 | 第6類 | 消火器 |
第7類 | 漏電火災警報器 |
消防設備士の勤め先として一般的なのは、消防関係・防災関係の会社です。
消防設備の機器点検や総合点検、設計施工やメンテナンスなど消防設備に関して作業全般を取りつかっています。
他にもビルの管理を行う仕事であるビルメンテナンス業界とも相性がよいのが特徴です。
「ビルメン4点セット+消防設備士」といった形で資格を保有することでビルメン業界で重宝される人材となれます。
消防設備士に向いている人・向いていない人
ここまでで、消防設備士がきつい・やめとけと言われる理由や資格を取得するメリット、消防設備士ができる仕事について解説しました。
ここからは、消防設備士に向いている人と向いていない人の違いについて解説します。
消防設備士に向いている人
消防設備士に向いている人の特徴としては、主に次の3つです。
- 体を動かすのが好きな方
- コミュニケーションが好き・得意な方
- 勉強が好き・得意な方
消防設備士は実際の現場で整備・点検する仕事なので体を動かします。
大型な建物であれば、長時間体を動かすことになるのも特徴です。
そのため、椅子に座って仕事するよりも現場で作業したい方には向いていると言えます。
また実際の現場では、他の技術者やお客様とのコミュニケーションを取ることもあります。
その際に上手く会話できると良好な関係を築くことが可能です。
会話に集中しすぎて作業を怠るのはダメですが、最低限の会話は必要なので、コミュニケーションが好きな方には消防設備士をおすすめします。
他にも新しい知識を身に付けることが好きといった方は、仕事で必要な知識を一足早く身に付けられるため、向いていると言えるでしょう。
消防設備士に向いていない人
先ほどと反対に、消防設備士に向いていない人の特徴は、次の3つです。
- 現場で体を動かすのが苦手な方
- 会話の多い仕事が苦手な方
- 勉強が苦手・消極的な方
消防設備士は体を動かす仕事なので、体を動かす仕事が苦手な方や室内で仕事したい方にはあまり向いていません。
また、就業中は自分の仕事を黙々とこなしたいといった方にとっても、コミュニケーションが必要な場面のある消防設備士はあまり向いていないと言えます。
他にも、資格取得で身に付けた知識に加えてメーカーごとの機器の情報など新たな知識を身に付けることが消防設備士の仕事で必要です。
そのため、勉強が苦手な方は一人前になるまでに長い時間を要するでしょう。
どれから取ったらいいの?
消防設備士の資格は区分が複数にわかれているので、どれから取得したらいいか分からない方はいるのではないでしょうか?
結論としては、消防設備士乙種6類の資格から取得するのがおすすめです。
消防設備士乙種6類は、消火器を取り扱えるため需要が高く、多くの方から人気を集めています。
毎年の合格率も40%と高く、難易度も低くありません。
過去問題を中心に繰り返し解くことで合格する力が身につきます。
消防設備士乙種6類を取得後は、自動火災報知設備を取り扱える第4類がおすすめです。
その後は、自身の仕事スタイルにあわせて甲種1類などの資格を取得しましょう。
まとめ
本記事では、消防設備士がやめとけと言われる理由や取得するメリットについて、向いている人や向いていない人とあわせて解説しました。
消防設備士は乙種であれば消防設備の整備・点検、甲種は整備・点検に加えて工事にも従事できる資格です。
甲種特類・甲類1類〜5類、乙種1類〜7類に分類されています。
ただし消防設備は建物のさまざまな場所に設置されているため、仕事は肉体労働です。
多少の危険も伴うため「仕事に対して年収が低い」と感じる方もいます。
一方で、需要が高く取得することでキャリアアップを狙えます。
就職・転職で有利になったり資格手当によって年収がアップしたりと恩恵が多いのも特徴です。
本記事で解説した内容を参考に、自身の性格と照らし合わせて消防設備士の仕事が自分に向いているかどうかを判断しましょう。
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