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消防設備士の給料・年収はどのくらい?年収アップのための方法も紹介!

公開日:2022年8月12日 更新日:2023年3月29日

消防設備士の給料・年収はどのくらい?年収アップのための方法も紹介!


消防設備士の給料・年収はどのくらい?
年収アップのための方法も紹介!

消防設備士コラム3

消防設備士は、消防設備の点検・整備に従事できる仕事です。
また、甲種を取得している場合は、消防設備の工事にも従事できます。

現在、消防設備士への就職・転職を考えている方で「消防設備士の給料・年収はどのくらい?」と疑問に抱く方も多いのではないでしょうか?

本記事では、消防設備士の給料・年収について解説します。
年収をアップするための3つの方法と消防設備士の仕事内容についてもあわせてご確認ください。

消防設備士の給料と年収は260万円~600万円

まず始めに、消防設備士の給料と年収について解説します。

求人ボックスにある求人例を参考に、実際の募集例を3つほどみていきましょう。

  • A社

    項目 詳細
    仕事内容 消防設備士の指定区分に応じた消防用設備等の工事・整備・点検
    雇用形態 正社員
    月給 40万円~50万円
    年収 500万円~600万円
    募集資格 消防設備士の資格保有者
  • B社

    項目 詳細
    仕事内容
    • 消防点検
    • 点検報告
    • 消防設備改修工事
    • 施工管理等
    雇用形態 正社員
    月給 22万円~40万円
    年収 260万円~500万円
    募集資格 消防設備士乙種取得者~
    ※ 甲種取得者は優遇
  • C社

    項目 詳細
    仕事内容
    • 建物施設での消防設備点検
    • 不具合箇所の見積書作成
    • 不具合箇所の改修工事
    • 作業完了後の報告書作成
    雇用形態 正社員
    月給 26万円~
    年収 310万円~
    募集資格
    • 第二種電気工事士
    • 消防設備士

    ※ 消防設備工事経験者は優遇

求人の多くは「経験者優遇」といった記載がありましたが、未経験者OKといった記載も同時に多く見受けられました。

そのため、未経験者が就職して経験を積み、キャリアアップや転職で年収を上げるといった流れが消防設備士の給料をアップさせる方法として考えられます。

消防設備士の年収は高い?低い?

先ほど、消防設備士の求人をいくつか見て年収の相場が260万円~600万円であることが分かりました。

ただ、「実際のところ、消防設備士の年収は高いの?低いの?」と気になっている方も多いことでしょう。

結論としては、消防設備士の年収は日本人の平均年収よりも高いです。
国税庁の調査では日本人の平均年収は461万円とされています。

そのため、消防設備士は経験を積むことで平均年収を上回ることが可能です。

また、消防設備士は年収の高さ以外にも将来的な需要が最大の魅力です。
将来的になくなる可能性が極めて低いため、安定した仕事に就きたい方向けの職業といえるでしょう。

消防設備士の仕事内容

消防設備士は、消防設備の点検・整備・工事に従事する仕事です。
取得している区分によって取り扱える機器が異なります。

具体的な区分については、次の通りです。

免状の区分 対象の消防設備
甲種 特類 特殊消防用設備
甲種又は乙種 第1類 屋内外消火栓設備やスプリンクラー設備など
第2類 泡消火設備・パッケージ型消火設備など
第3類 不活性ガス消火設備・粉末消火設備など
第4類 自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備など
第5類 金属製避難はしご・救助袋・緩降機
乙種 第6類 消火器
第7類 漏電火災警報器

参照:一般財団法人 消防試験研究センター

乙種や甲種などによっても扱える仕事範囲が異なるため注意しましょう。

ここでは、消防設備士が行う仕事内容について詳しくご紹介します。

仕事①消防設備の点検・整備【乙種・甲種保有者】

消防設備士の乙種・甲種を取得している場合、第1類~第7類に分類された消防設備の点検・整備に従事できます。

例えば、乙種第6類は、公共施設やビル・商業施設などにある消火器の点検・整備が行える仕事です。

消火器含め、消防設備は全国各地にあります。
そのため、点検・整備にしか従事できない消防設備士の乙種でも、需要は非常に高いといえるでしょう。

仕事②消防設備の工事【甲種保有者のみ】

消防設備士の甲種を取得している場合、点検・整備だけでなく、消防設備の工事にも従事できます。
具体的には、第1類~第5類が甲種の設けられている区分です。

また、乙種と同様、それぞれの区分で取り扱える消防機器は異なります。
例えば、第1類に属するスプリンクラーの設置は、新しく建物を作る場合には設置が必要不可欠です。
その場合、甲種第1類の資格保有者でしか工事できません。

このように、消防設備の点検・整備以外の工事に従事できるのも消防設備士ならではの仕事といえるでしょう。

資格の未取得者はアシスタントのみ

消防設備士乙種・甲種の資格は、試験合格によって免状が得られるため、未取得者に関しては、消防設備の点検・整備・工事に従事できません。

また、消防設備士の未取得者は、消防設備の責任者にもなれないため、消防設備の管理者を行政に報告する際は注意が必要です。

未取得者は、消防設備士のアシスタントとしての役割しか担えないため、乙種だけでも取得を積極的に狙いましょう。

消防設備士を取得するメリット

消防設備士の資格を取得するメリットとして、次の3つが挙げられます。

  • 昇進・昇給ができる
  • 将来的に需要がある
  • やりがいを感じやすい

ここでは、それぞれのメリットについて詳しくみていきましょう。

メリット①昇進・昇給が期待できる

消防設備の設置は消防法にて義務づけられているため、消防設備士は業務独占資格に該当します。

特に、消火器を取り扱える乙種第6類や自動火災報知器の工事も取り扱えるようになる甲種第4類は、点検・工事案件が多く需要が高いです。

また、消防設備士資格についても決して需要が低いわけではありません。そのため、消防設備士の資格を取得することで企業からの信頼度が上がり、昇進や昇給が期待できます。

中には資格手当支給している企業もあるため、消防設備士を取得する大きなメリットといえるでしょう。

メリット②需要が高い業界で従事できる

現代社会において、一般住宅やビル・病院などの建物では、消火器や火災報知機などさまざまな消防設備が設置されています。

そのため、消火器を取り扱える消防設備士乙種第6類、火災報知設備を取り扱える第4類などは、特に需要の高い資格です。

これらの資格は、乙種でも需要が高くなります。加えて、甲種を取得している場合は、更に自身の価値を高められるでしょう。

メリット③やりがいを感じやすい

消防設備士が取り扱う消防設備は、建物に火災が発生した際、人命を守るために設置されたものです。

つまり、火災などのトラブルが生じた際に素早く対応するために設置された消防設備の点検は、間接的に人の命を守る仕事ともいえます。

そのため「社会の人が安心した生活を実現するために必要な仕事」といった、やりがいや使命感を持って仕事に従事可能です。

消防設備士の将来性

消防設備士の将来性ですが、非常に高い需要が見込まれます。

というのも、現代社会において新しい建物ができる限り、消防設備士の需要はなくなりません。

特に、消防設備士は業務独占資格に該当します。業務独占資格とは、資格保有者しか仕事への従事が認められていない業務のことです。

つまり、消防設備士は技術者に付加価値がつく仕事であるため、AI時代が到来してもニーズがなくならず、将来的な需要が見込めるでしょう。

消防設備士に向いている人と向いていない人

消防設備士として従事する際、人によって向き不向きを判断するポイントがあります。

ここでは、向き不向きの特徴について詳しくみていきましょう。
自身の性格や希望する仕事スタイルにあわせて、消防設備士を目指す場合の参考にしてください。

消防設備士に向いている人

消防設備士に向いている人の特徴としては、次の5つが挙げられます。

  • やりがいのある仕事に就くのが好き
  • 自主的に学ぶ姿勢が強い
  • 日々違う現場での作業が苦にならない
  • コミュニケーション能力がある
  • 細かい点に気がつける

消防設備士として重要なポイントは、自分のペースで仕事を進めず他の技術者と協調性を持って作業できるかといった点です。

現場では、臨機応変な対応が求められます。
自分の仕事が終わった後、他の技術者のサポートを行う、分からない箇所は積極的に質問して知識をつけるといった姿勢が大切です。

また、他企業の消防点検を請け負う企業の場合、毎日同じ現場で従事するといったことはありません。

そのため、違う現場での従事が苦にならないといった点も大切です。
消防設備以外にも仕事場所の環境にあわせた細かい配慮が求められます。

消防設備士に向いていない人

一方で、消防設備士に向いていない人の特徴としては、次の3つが挙げられます。

  • 事務仕事の方が好き
  • 自分のペースで仕事を進めたい
  • チームワークが求められる仕事は苦手

基本的に消防設備士の業務は、チームワークが大切です。
特に、大型施設の消防点検はチームワークが崩れると時間通りに進行できません。

他の技術者へのフォロー・サポートが苦手、仕事は全て自分のペースで進めたいといった方には、消防設備士の仕事は向いていないといえるでしょう。

消防設備士で年収を上げる方法

消防設備士が年収を上げる方法としては、主に次の3つあります。

  • 新規資格を取得する
  • キャリアアップを狙う
  • 経験を積んで転職・独立する

それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

方法①新規資格を取得する

消防設備士が年収を上げる1つ目の方法が「新規資格を取得すること」です。

具体的には、次の資格取得を目指してみましょう。

  • 消防設備士乙種第6類
  • 消防設備士甲種第4類
  • 第二種電気工事士

消防設備士の第4類は、火災報知設備やガス漏れ火災警報設備などに携われる資格です。
この資格は、消防設備士の中でも需要の高い区分に分類されます。

消火器の点検・整備に従事できる消防設備士乙種第6類とあわせて取得することで仕事の幅が広がり、求人の選択肢も増えるでしょう。

また、第二種電気工事士も消防設備士と相性のよい資格です。
第二種電気工事士を取得することで消防設備士甲種の受験資格が得られます。

そのため、消防設備士の乙種までしか取得していない技術者にとって、第二種電気工事士はキャリアアップの足掛かりとして取得する価値のある資格といえるでしょう。

方法②キャリアアップを狙う

消防設備士が年収を上げる2つ目の方法が「キャリアアップを狙うこと」です。

年収の項目でも解説しましたが、消防設備士は経験を積んでキャリアアップすることで年収500万円~600万円を狙えます。

将来的な需要も十分に見込めるため、消防設備士に絞ってキャリアアップするのも1つの方法といえるでしょう。

方法③経験を積んで転職・独立する

消防設備士が年収を上げる3つ目の方法が「経験を積んで転職・独立すること」です。

今の年収に満足していない場合は、転職するのも1つの方法です。

新規資格を取得し、経験を積むことで自身の価値は上がるため、求人や転職エージェントを活用して自分に合った企業を見つけましょう。

ただし、独立に関しては他の方法よりも難易度がアップします。
これは、コミュニケーション能力や営業能力など消防設備士以外の能力も強く問われるためです。

独立することで年収800万円以上も狙えますが、相当な覚悟が必要となるため、簡単に年収をアップさせたいといった方は、他の方法をご検討ください。

消防設備士の資格を取得して安定収入を目指す

先ほど、消防設備士が年収を上げるための方法について解説しました。
中でも、安定した収入を目指すうえでおすすめなのが新規資格の取得です。

具体的には、消防設備士の資格を網羅していきましょう。
消防設備士は、他の区分を取得していると免除される科目もあるため、比較的勉強しやすい資格です。

まずは、需要の高い消防設備士乙種第6類の取得を目指してください。
その後は、自動火災報知設備に従事できる第4類の取得に挑戦しましょう。

また、甲種の受験資格を満たしていない方は第二種電気工事士の取得もおすすめです。

受験資格を満たせるだけでなく、将来的にビルメンテナンス業界といった仕事にも幅が広げられるため、積極的に取得をご検討ください。

新規資格を取得して年収をアップさせつつ、経験を積んで安定収入を目指しましょう。

まとめ

本記事では、消防設備士の給料・年収について、具体的な仕事内容や年収をアップするための3つの方法とあわせて解説しました。

消防設備士の年収相場は、260万円~600万円です。
日本人の平均年収が461万円とされているため、将来的に平均よりも高い年収が狙えます。

また、業務独占資格なので将来的な需要がなくならない点も魅力の1つです。
やりがいを感じやすく、社会貢献度の高い仕事といえます。

新規資格の取得やキャリアアップなどで年収をアップさせつつ、経験を積んで自分の技術者としての価値を高めていきましょう。


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