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建築施工管理技士で年収1000万円は可能?仕事でできることや将来性、年収アップの方法まで徹底解説!

公開日:2024年1月12日 更新日:2024年1月12日

建築施工管理技士で年収1000万円は可能?仕事でできることや将来性、年収アップの方法まで徹底解説!


建築施工管理技士コラム09

建築施工管理技士は、建築工事の現場を管理できる資格です。

一般的な技術者よりも、高いレベルが求められます。

建築工事を扱う企業ではなくてはならない資格ですから、高い年収が期待できます。

皆さまのなかには、ご自身の腕で年収1,000万円を目指す方もいるかもしれません。

建築施工管理技士では可能なのでしょうか。

この記事では年収額や年収アップの方法に加えて、仕事でなにができるか、また将来性も含めて解説します。


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施工管理技術検定の受検資格改定

建築施工管理技士の年収は平均520~570万円

建築施工管理技士の給与は、求人ボックスが1級と2級に分けて公表しています。

2023年6月8日現在の金額を、以下に示しました。

項目 1級建築施工管理技士 2級建築施工管理技士
平均月給 40万8,000円 37万1,000円
年収(賞与は2カ月分) 571万2,000円 519万4,000円
該当者が多い給与金額 25万円~55万円
(年収350万円~770万円)
25万円~50万円
(年収350万円~700万円)

この給与額は、2級は社会人平均より17%、1級は29%ほど高いです。

国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」では、給与所得者の平均年収は443万円であることを示しています。

実力を上げれば、平均よりも高い年収をあげられる資格です。

建築施工管理技士で年収1000万円は可能か?

建築施工管理技士で年収1,000万円を目指すことは、簡単ではありません。

1級の資格をお持ちのなかでも、月収73万円以上(年収1,022万円以上)を受け取っている方は少数にとどまります。

もっともなかには月給で100万円にもおよぶ、高額を提示する求人の募集もあります。

豊富な経験を積み、努力を重ねることに加えて、高い給与を提示する企業で活躍すれば、年収1,000万円を実現することも可能です。

建築施工管理技士の仕事でできること

建築施工管理技士の資格があれば現場を管理する仕事など、責任が重く重要な立場で業務を行えます。

ここでは仕事の流れも含めて、建築施工管理技士はどのような仕事を行えるか確認していきましょう。

建築施工管理技士ができる業務

建築施工管理技士になると工事現場の主任技術者として、現場を管理・監督できる業務に就けます。

工程管理や品質管理など、現場を全体的に俯瞰しながら適切に指示を行い成功につなげることは、醍醐味の一つといえるでしょう。

また営業所の専任技術者になることができ、契約の締結や見積もり、入札などの業務も担当できます。

2級建築施工管理技士の場合、上記の業務を担当できる範囲は合格した種別の範囲内となることに注意が必要です。

一方で1級建築施工管理技士は建築一式工事や大工・塗装工事など、17の種類で主任技術者や専任技術者になれます。

また1級の資格をお持ちの方は、下請け総額が4,500万円(建築工事の場合は7,000万円)を超える大規模な工事で監理技術者になれます。

スキルを発揮して高い成果をあげることが可能です。

仕事の流れをご紹介

建築施工管理技士が担う仕事は、多岐にわたります。

どのような流れで仕事が進められるか、一日の流れの例を以下の表にまとめました。

時刻 従事する仕事の例
7時~7時30分 出社し当日の仕事の流れを確認する。現場のゲートが施錠されている場合は、ゲートを開ける。清掃や朝礼の準備も行う
8時 ラジオ体操や朝礼を行う。当日の予定や注意事項などを共有する
午前中 現場の巡回や写真撮影、職人への指示、今後の工程の準備などを行う
昼前 撮影した写真の整理や報告書等の作成、昼礼の準備などを行う
正午 事務所で食事を取る
13時 昼礼。進捗状況の確認や連絡事項を共有する
午後 午前中と同様に、現場の巡回などを行う。社内・社外関係者との打ち合わせも行う
17時 現場での作業が終了し、現場の見回りを行う。翌日の準備や事務作業を行う
19時~20時頃 退勤

スケジュールはその日によって変わります。

上の表は、あくまでも目安としてお考えください。

建築施工管理技士の年収は高い?低い?

建築では、さまざまな職種や資格があります。

建築施工管理技士の年収は、これらと比べて高いのでしょうか。

求人ボックスが2023年5月8日に公表した情報をもとに、4つの職種や資格を取り上げ比較しました。

現場代理人よりも高い年収を得やすい

現場代理人の平均年収は、488万円です。

1級の方は現場代理人と比べて80万円、2級の方は30万円ほど高い年収を得られます。

現場代理人は技術者でなくてもなれることを踏まえると、建築施工管理技士は現場代理人よりも高い年収を得やすい資格といえるでしょう。

建設作業員の年収よりもかなり高くなる

建設作業員の平均年収は、410万円です。

2級の資格をお持ちの方は建設作業員よりも110万円ほど高く、1級の方は160万円も高い年収を得られます。

そもそも建築施工管理技士は現場を管理する者として、一般の作業員よりも重い職責を負っています。

高い年収は、大きな責任が反映された結果といえるでしょう。

建築士と比べた場合

建築士の平均月給は、37万1,000円です。

ボーナスを年2カ月分と仮定すると、年収は519万4,000円となります。

この金額は、2級建築施工管理技士とほぼ同程度です。

また1級建築施工管理技士は、建築士の平均年収よりも高くなります。

もっとも建築士にも、1級と2級があります。

この点を考慮すると、建築施工管理技士と建築士の年収に大きな違いがあるとはいえません。

一方で仕事内容には、大きな違いがあります。

建築士は設計や工事監理業務が、建築施工管理技士は現場での施工管理がメインです。

ご自身の適性を踏まえて、資格を選ぶとよいでしょう。

建設コンサルタントと比べて高い年収を得やすい

建設業に関する仕事には、建設コンサルタントもあります。

年収が高そうな仕事に見えますが、平均年収は498万円にとどまります。

2級建築施工管理技士よりも20万円ほど低く、あまり高い年収とはいえません。

給与の分布を見ても、建築施工管理技士のほうがより高い年収を得やすくなっています。

高い給与を第一と考えるならば、現場のリーダーとして活躍できる施工管理技士を選ぶこともよい方法の一つです。

建築施工管理技士の資格を取得するメリット

建築施工管理技士を取得することで、さまざまなメリットが得られます。

資格を取得した本人のみならず、在籍する企業にとってもうれしいメリットがあることは見逃せません。

主な4つのメリットについて、詳しく確認していきましょう。

建築工事に関する高いスキルを証明できる

建築施工管理技士は、建築工事に関する高いスキルを証明できる資格です。

2段階の試験をクリアしなければならないことに加えて、2級の第一次検定以外は実務経験が必須という点も資格の価値を高めています。

いくらペーパーテストで高い点数をあげられても、職場から実力を認められた技術者でなければ出願そのものができません。

施工管理技士の資格を持つ方は、豊富な実務経験を持つ技術者となるわけです。

社内外を問わず実力をアピールでき、あなたの信頼を高められる資格です。

現場や営業所の責任者を任されやすい

工事現場には、主任技術者を配置しなければなりません。また営業所には、専任の技術者を配置しなければなりません。

主任技術者や専任技術者には一定の要件がありますが、建築施工管理技士ならばどちらにもなれます。

高い技能を持つ貴重な人材として、現場や営業所の責任者を任されやすいことは大きなメリットに挙げられます。

手当の支給などにより年収もアップしやすい

建築施工管理技士は、年収アップにもつながる資格です。

手当による収入の増加は、代表的な項目です。

資格手当の制度を設ける企業のなかには、毎月1万円を超える額を支給するケースも少なくありません。

加えてより責任が重くやりがいのある仕事を任されることで、昇給に結びつくメリットも見逃せません。

資格の取得は家計の負担を軽くし生活を豊かにするという点でも、大きなメリットが得られる方法です。

資格を持つ方の増加は自社の事業拡大に直結する

従業員が建築施工管理技士を取得することは、会社にとってもメリットがあります。

資格を持つ方が増えることで、以下のメリットが得られるためです。

  • 営業所を増やせる
  • 自社で担当できる現場の数を増やせる
  • 公共工事の受注に有利となる

いずれも、受注額や売上の増加に直結する項目です。

自社が元請けとなって仕事を得るチャンスも広がることでしょう。

資格を持つ方の増加は自社の事業拡大につながるため、会社にとっても積極的に取得を勧める動機づけとなっています。

建築施工管理技士の今後の需要と将来性

建築施工管理技士は今後も高い需要が見込め、将来性のある仕事です。

以下に挙げる4つの項目は、いずれも高い需要と将来性を裏付けるものです。

  • 施工管理技士をはじめ、建築業全体で高齢化が進んでいる
  • 大都市圏を中心に、さまざまな箇所で建築が行われている
  • 昭和や平成初期の時代に建築された物件が老朽化する時期にあたり、建て替えや大規模修繕が急務
  • 人手不足や労働時間の規制強化により、優秀な人員が多く求められている

近年では女性の建築施工管理技士も増えており、活躍が期待されています。

今後ますます期待される職種といえるでしょう。

建築施工管理技士で年収を上げる方法

建築施工管理技士の資格を年収のアップにつなげる方法は、大きく3つに分かれます。

どのような方法を取れば年収を上げられるのか、ポイントを踏まえて確認していきましょう。

2級を取得した後に1級を目指す

建築施工管理技士は2級の資格を取ることで、また2級から1級になることで、年収が上がりやすくなります。

少しでも早く年収を上げたい方は、2級建築施工管理技士の第一次検定に合格して技士補になるとよいでしょう。

実務経験年数を満たした段階で第二次検定に合格すれば技士の資格を得られ、年収がアップします。

その後1級の資格を取得することで、年収をさらに上げることが可能です。

社内で実績をあげ、良い評価を得て昇進する

建築施工管理技士の資格を得ることで、主任技術者など責任の重い職種への道が広がります。

このチャンスを活かして現場の責任者などの立場で仕事を行い、実績をあげると年収が増加します。

良い評価が得られれば昇進もかない、さらに高い年収を得られるでしょう。

このような「出世」は多くの社会人が目指すところであり、所属する会社にとっても望ましい年収アップの方法です。

あなたと会社との間で、Win-Winの関係を築けることでしょう。

社内の評価が高まることも、嬉しいメリットの一つです。

転職してより高い年収を目指す

お勤めの会社によっては、どんなに実力があっても高い年収が期待できない場合も少なくありません。

もし実力と年収が釣り合っていない、今の会社では実力が発揮できないと考えたならば、高い給与を支払う会社に転職してより高い年収を目指すことも一つの方法です。

建築施工管理技士の資格があれば、応募先の選択肢は広がります。

転職先で実現したいことはなにかリストアップしたうえで、希望をかなえられる企業を選び応募しましょう。

この点で、より高い年収の実現には十分な企業研究も求められます。

人一倍の努力と職場の選択で、年収1000万円を目指そう

建築施工管理技士で年収1,000万円に到達できる方は多くありませんが、努力により実現可能です。

建築施工管理技士になったことに甘んじず、人一倍の努力とスキルアップを重ね、社内での評価を高めましょう。

できれば「社内で一番の施工管理技士になる」という気概があるとよいでしょう。

加えて、高い給与を提示する会社を選ぶことも重要です。

建築施工管理技士は今後の需要が高く、将来性もある資格です。

せっかく得た資格を無駄にしないためにも、現場で努力し評価を高め、より良い待遇の実現を目指してください。


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