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足場の組立て等の業務に係る特別教育はオンライン受講がおすすめ!受講方法から流れ、メリットまで解説

公開日:2025年12月8日 更新日:2025年12月8日

足場の組立て等の業務に係る特別教育はオンライン受講がおすすめ!受講方法から流れ、メリットまで解説

足場の組立て等の業務に係る特別教育はオンライン受講がおすすめ!受講方法から流れ、メリットまで解説

建設現場で必須の足場の組立て、解体、または変更の作業は、墜落や部材落下のリスクが高く、労働安全衛生法により特別教育の受講が義務化されています。しかし、事業者としては「従業員にどのように安全教育を受けさせるか」「忙しい業務の合間にどうやって時間を確保するか」といった点が悩みどころではないでしょうか。

そこでおすすめするのがオンライン講座の受講です。オンラインなら移動の手間がなく、業務に支障をきたすことなく必要な知識を習得できます。

この記事では、「足場の組立て等の業務に係る特別教育」の内容や義務の重要性、そしてオンライン受講のメリット・デメリットを詳しく解説します。安全確保と効率化を両立させるヒントとして、ぜひご活用ください。


CIC足場の組立て等の業務に係る特別教育

目次

足場の組立て等の業務に係る特別教育とは?

足場の組立て等の業務に係る特別教育とは?

足場の組立て等の業務に係る特別教育」とは、足場の組立て、解体、または変更の作業(地上または堅固な床上における補助作業の業務を除く)に携わる方が、労働安全衛生法に基づき必ず受けなければならない講習です。労働者の安全を守るための基礎知識や技術を習得することを目的としています。

労働災害を防ぐために義務化された重要な教育

建設業における労働災害の中でも、墜落・転落事故は件数が非常に多く、死亡事故にも直結しやすい重大なリスクです。足場の組立て・解体作業は、まさにそのリスクと隣り合わせで行われます。

こうした危険な作業において、作業員一人ひとりが正しい知識や安全な作業手順を理解していなければ、大きな事故につながりかねません。このような背景から、厚生労働省は労働災害の発生を未然に防ぐため、特別教育の受講を事業者に義務付けているのです。

事業者には従業員への受講徹底が義務

労働安全衛生法第59条第3項および労働安全衛生規則第36条により、事業者は危険または有害な業務に労働者をつかせるときは、必ず特別教育を実施する義務があります。足場の組立て等の業務はまさにこれに該当するため、足場作業に携わる従業員には、この特別教育を修了させることが事業者の責任となります。

教育を受けていない作業員に業務を行わせた場合、事業者は法律違反となり罰則の対象となるため、確実に受講を徹底することが重要です。

足場の組立て等の業務に係る特別教育の内容

足場の組立て等の業務に係る特別教育の内容

足場の組立て等の業務に係る特別教育」には、法令で必須と定められた学科教育があり、合計6時間以上の学習が必要です。ただし、特別教育に義務付けられているカリキュラムに、実技教育は含まれていません。

学科教育

学科教育では、足場作業に関する安全の知識や法令など、4つの科目を合計6時間以上かけて学習します。安全な作業を行うための理論的な背景を理解することが目的です。

科目名 規定時間 主な学習内容
作業の方法に関する知識 3時間以上 足場の種類や構造、組立て・解体・変更の作業手順、作業開始前の点検など
工事用の材料、機械及び器具に関する知識 1時間以上 使用する部材の種類、特性、点検方法、運搬方法など
労働災害の防止に関する知識 1時間以上 災害発生事例、防止対策、安全帯・保護帽の使用方法など
関係法令 1時間以上 労働安全衛生法や関連する規則の中で、足場作業に関するもの
合計 6時間以上  

※平成27年7月1日時点で足場作業に従事していた方は、経験証明の提出で合計3時間の講習に省略が可能。

実技教育

足場の組立て等の業務に係る特別教育」は、法令上、実技教育の実施は義務付けられていません(安全衛生特別教育規程第22条)。したがって、特別教育の修了は、この学科教育(6時間)をもって成立します。

ただし、作業主任者を養成する「足場の組立て等作業主任者技能講習」は、国家資格を取得するための講習であり、カリキュラムに実技が含まれます。

足場の組立て等の業務に係る特別教育の受講方法

足場の組立て等の業務に係る特別教育の受講方法

特別教育の受講方法は、大きく分けて「会場に出向く方法」と「オンラインを活用する方法」の2つがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

特別教育を実施している団体へ出向いて受講

全国各地の安全衛生協会や外部団体、企業などが特別教育の講習会を開催しています。この方法のメリットは、事業者側で教材や会場を一切準備する必要がない点です。団体によっては、学科から実技教育まで一貫して実施してくれるケースもあり、手続きや段取りの手間がかからないのも利点と言えるでしょう。

しかし、デメリットとしては、受講の効率が悪い点が挙げられます。足場の特別教育は合計9時間以上の受講が必要で、会場までの往復の移動時間を加えると丸1日〜2日を要します。その間、受講する従業員は現場の業務から離れなければならず、特に従業員が多い場合や現場が多忙な時期は、業務に大きな支障をきたす恐れがあります。そのため、手間はかからなくても、効率面で問題が生じやすい方法と言えます。

オンラインで受講

特別教育の学科教育は、インターネットを通じてオンラインで受講することが可能です。多くの企業や団体がオンライン講座を主催しており、CIC日本建設情報センターでも受講いただけます。

オンライン講習は、特に効率を重視する事業者にとって有効な選択肢です。詳しいメリット・デメリットについては、次のセクションで解説します。

オンラインで特別教育を受講するメリット・デメリット

オンラインで特別教育を受講するメリット・デメリット

足場の特別教育をオンラインで受講することは、多くのメリットがありますが、実技教育への対応という点で注意すべきデメリットもあります。

いつでもどこでも受講が可能

オンライン講座の最大の利点は、時間と場所を選ばない自由度の高さです。インターネットに接続できる環境さえあれば、事業所内・休憩時間・自宅・出張先など、24時間いつでもどこでも受講できます。従業員は自分のペースや業務の合間に学習を進められるため、急を要する受講の場合も安心です。

また、会場への移動時間が一切不要になるため、対面での講習と比較して、受講効率は格段に向上します。受講者ごとにアカウントが発行され、顔認証システムなどで学習履歴を確実に管理できるため、受講状況の把握も容易です。

講義が非常に分かりやすい

オンライン講座は、映像教材として事前に丁寧に作り込まれているため、講義の内容が非常に分かりやすい傾向があります。

対面式の講義では講師のペースや力量によって理解度にばらつきが出ることがありますが、オンライン教材は専門用語の解説や図解がふんだんに盛り込まれています。足場作業の経験がない方からベテランまで、あらゆる受講者が理解できるように構成されているのが特徴です。

短時間でしっかりと内容を理解し、知識を定着させたい場合に最適な方法と言えます。

実技教育はオンラインだけではできない

オンライン講習のデメリットとして、実技訓練はオンライン上ではできない点が挙げられます。足場作業は危険度が高く、学科教育だけでは不十分なケースも少なくありません。

足場部材の取り扱い方や、安全帯の正しい装着、実際の組立て・解体の手順といった訓練は、オンライン上では完了できません。そのため、オンラインで学科教育を修了した後、事業所内などで実技訓練を別途行う準備が必要です。


CIC足場の組立て等の業務に係る特別教育

オンライン特別教育を探す際のポイント

オンライン特別教育を探す際のポイント

足場の組立て等の特別教育のオンライン講座は数多く存在しますが、事業者として選ぶべきは、法的な要件を満たしつつ、実務に役立つサポートが充実している質の高い講座です。従業員に安全教育を徹底するため、次のポイントに注目して最適な講座を選びましょう。

修了証の発行はあるか?

特別教育を受講した証明として、講義を行った団体や企業から発行される「修了証」が必要です。従業員が特別教育を受けた記録は基本的に事業者側で保管するものですが、現場で提示を求められた際などに、修了証があれば役立ちます。

オンライン講座を選ぶ際は、必ず「学科教育の修了証が発行されるか」どうかを確認しましょう。質の高い講座では、裏面に実技科目の実施状況を記載するスペースがあり、1枚の修了証で学科・実技の両方の修了を証明できるよう配慮されています。

受講者本人を特定できる仕組みがあるか?

eラーニングで安全衛生教育を実施する場合、受講者本人が規定時間すべて受講したことを証明する仕組みの有無が重要です。教育の確実性を保証し、法律上の義務を正しく履行するためにも必須の仕組みと言えます。

AI顔認証システムなど、受講者本人を正確に特定し、視聴状況を管理できる機能が導入されている講座を選びましょう。事業者は、従業員が確実に教育を受けたことを証明でき、安全管理の信頼性が向上します。

多言語対応や受講期間の柔軟性はあるか?

建設現場では外国人労働者の活躍が増えているため、多言語対応(字幕など)があるオンライン講座は大きな利点となります。また、受講期間が長く、24時間いつでもどこでも視聴可能であるかどうかも重要です。

CIC日本建設情報センターの「足場の組立て等の業務に係る特別教育」のオンライン講座のように、ベトナム語・インドネシア語・英語に対応した字幕機能があれば、外国人労働者への教育をスムーズに行え、教育水準の均一化に役立ちます。期限が60日間と長く、最短で受講を完結できる柔軟性もあるため、急な業務や現場の都合に合わせて受講スケジュールを調整でき、業務への影響を最小限に抑えられるでしょう。

まとめ

まとめ

建設現場での安全確保と重大な労働災害を防ぐため、「足場の組立て等の業務に係る特別教育」は、事業者と作業者双方に法律で義務付けられています。法的義務を果たすためにも、足場作業に携わる方には、必ず特別教育を受講させましょう。

特別教育の受講方法としては、効率性や利便性の観点からオンラインでの学科受講がおすすめです。オンライン講習を選ぶ際は、修了証の発行に関する対応や受講者本人を特定できる仕組み、多言語対応などを重視して選定すると良いでしょう。

CIC日本建設情報センターの「足場の組立て等の業務に係る特別教育」のオンライン講座では、AI顔認証システムにより確実な本人特定と受講管理を行っているほか、受講完了後すぐに修了証(PDF)をダウンロードできます。安全教育と業務効率化を両立させたい事業者様は、ぜひご検討ください。


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