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女性の電気工事士とは?活躍できる背景と資格取得のポイントを徹底解説

公開日:2025年12月8日 更新日:2025年12月8日

女性の電気工事士とは?活躍できる背景と資格取得のポイントを徹底解説

女性の電気工事士とは?活躍できる背景と資格取得のポイントを徹底解説

電気工事士の仕事に興味はあるものの、「女性でも本当に活躍できるのだろうか」「体力的にきついのではないか」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。近年、電気工事士業界では女性も活躍しており、昔のような「男性中心」というイメージは大きく変化しています。

とはいえ、どのように資格を取得し電気工事士の仕事に従事していくのか情報の把握は欠かせません。

この記事では、女性の電気工事士の活躍が増えている背景や具体的な仕事内容、資格取得のポイントまでご紹介します。これから電気工事士を目指す女性の方は、ぜひ参考にしてみてください。


CIC電気工事士

目次

電気工事士とは?基本的な役割と資格の種類

電気工事士とは?基本的な役割と資格の種類

電気工事士とは、建物や施設における電気設備の工事を行うために必要な国家資格です。 私たちの暮らしに欠かせない電気ですが、感電や火災といった重大な事故につながるリスクがあります。そのため、電気工事に関わる作業は、専門的な知識と技術を持つ電気工事士の有資格者でなければ行うことができません。

また、電気工事士には第一種・第二種があります。それぞれが携われる工事の範囲は以下のとおりです。

資格名 従事できる工事の範囲
第二種電気工事士 一般住宅や店舗など、600ボルト以下で受電する電気設備の工事
第一種電気工事士 第二種の範囲に加え、最大電力500キロワット未満の工場やビルなど、より大規模な電気工事

多くの方は、まず第二種電気工事士の資格取得からスタートし、実務経験を積んだ後に第一種へステップアップしていきます。

電気工事士の具体的な仕事内容

電気工事士の具体的な仕事内容

電気工事士の主な業務内容は以下の通りです。

業務カテゴリ 具体的な内容
建設電気工事 住宅、ビル、工場、公共施設などあらゆる建築物における電気工事。新築時の設計・配線計画から設備の設置までをゼロから実施する
配線工事と電気設備の設置 建物内に電気を供給するための配線(外配線・屋内配線)の施工。配電盤やブレーカーなどの電気設備の設置をおこなう
照明・コンセント・エアコン取り付けなどの身近な工事 照明器具の設置やコンセントの増設、エアコンの取り付けなど、一般住宅で頻繁に行われる工事を扱う
改修工事・リフォーム工事での役割 古くなった配線の交換、照明のLED化、スマートホーム設備の導入など、お客様とのコミュニケーションを取りながら最適な提案をおこなう
鉄道電気工事などの専門分野 鉄道の運行に必要な変電設備工事や架線の張り替え、信号・踏切の設置・保守などを扱う

電気工事士の仕事は多岐に渡るのが特徴です。配線や設備、器具の取付けなどさまざまな業務を扱うため、技術・知識さえあれば性別に関係なく誰でも活躍できる業界となります。

女性の電気工事士が増えている背景

女性の電気工事士が増えている背景

電気工事士は「男性の仕事」というイメージがあるかもしれませんが、近年女性の電気工事士が増加しています。その背景には、主に以下の社会的要因があります。

項目 詳細
電気業界の人手不足 ベテラン世代の大量退職に対し若手が確保できておらず、業界全体で性別を問わない幅広い人材の受け入れが進んでいる
ベテラン世代の退職と若手・女性人材への期待 技術力の継承を目的に、男性だけでなく女性を含めた若手人材の育成に力が入れられている
建設業界全体での女性進出の加速 「けんせつ小町」という言葉の誕生や女性用設備の整備、育児両立支援など、業界全体の働きやすい環境づくりが進んでいる
国土交通省による女性活躍推進の取り組み 公的機関が「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」などを策定し、女性の入職・定着を後押ししている

参考:「もっと女性が活躍できる建設業行動計画

上記を背景に、建設業や電気工事業では女性の活躍が推進されているというわけです。また、第二種電気工事士や第一種電気工事士の難易度も特別高くないため、資格取得のしやすさという観点からもおすすめです。

女性が電気工事士として活躍できる3つの理由

女性が電気工事士として活躍できる3つの理由

先ほど、女性が活躍している背景をご紹介しました。ここでは、具体的な理由についてご紹介します。女性が電気工事士としても活躍できる理由は、主に以下の5つです。

  • 技術革新により力仕事が大幅に軽減されたから
  • 女性ならではの安心感が求められているから
  • 家庭と仕事が両立しやすいから
  • 未経験・無資格からスタートできるから
  • 器用さや丁寧さが仕事に活かせるから

それぞれの内容について詳しく解説します。

技術革新により力仕事が大幅に軽減されたから

かつて体力面を大きく必要とした電気工事ですが、技術の進歩によって作業環境が大きく変化しました。

現在では電動ドライバーなどの電動工具が普及し力仕事の負担が軽減されています。重量物の運搬には台車やリフト、ケーブル切断には電動カッターなどが導入され、性別に関係なく作業しやすい環境が整っている点が1つ目の理由です。

また、配線の皮むきや端子の圧着なども専用工具で正確かつ効率的に行えるようになったことも、電気工事から力仕事のイメージを払拭し、女性の活躍を可能にしている点といえるでしょう。

女性ならではの安心感が求められているから

電気工事の仕事は、お客様の住宅や事務所に直接訪問して実施するケースも珍しくありません。そのため、お客様からの安心感が大切となります。女性の電気工事士の場合、特に一人暮らしの女性やシングルマザーの方から需要があります。

住宅内での工事においてプライバシーへの配慮やスムーズなコミュニケーションを築きやすく、お客様に信頼感を与えやすいのがメリットです。また、作業中の養生や清掃、丁寧な説明といった細やかな配慮(ホスピタリティ)もできれば、より自身の強みとなります。

未経験・無資格からスタートできるから

電気工事士は資材運搬などの補助業務から始めたり、実務を通じて徐々に専門技術を習得できたりする仕事です。ほかの技術職に比べ年齢制限や受験資格が緩く、30代・40代からでもキャリアをスタートできます

例えば、文系出身で電気知識ゼロであったとしても、基礎から学んで資格を取得することで十分に活躍が見込める仕事です。見習いの電気工事士として働きながら実務経験を積むことも可能なので、仕事しながら更なる資格取得を目指すといったキャリアプランも実現しやすいでしょう。

女性が電気工事士として働く際に知っておきたいポイント

女性が電気工事士として働く際に知っておきたいポイント

女性が電気工事士として働くことには多くのメリットがありますが、同時に知っておくべきポイントもあります。主なポイントは、以下の3つです。

  • 職場環境について
  • 体力面について
  • キャリア形成について

職場環境について

女性の電気工事士は確実に増えていますが、全体から見るとまだまだ少数派です。職場に女性が自分一人だけというケースも場合によっては考えられます。

また、建設現場によっては女性用トイレや更衣室の整備が不十分な場合もありますが、こちらは国土交通省の推進により設備面の改善は進んでいます。求人情報に「女性歓迎」と記載されている企業は女性の受け入れ体制や設備が整っている可能性が高いため、求人チェックの際に確認してみてください。

ほかにも、職場に女性の先輩がいると相談しやすくなるため、入社前に女性社員の在籍状況を確認しておくのも良いでしょう。

体力面について

電動工具の普及により力仕事は減っているものの、ケーブルの運搬や立ちっぱなしの作業など、ある程度の体力は必要です。ただし、強い筋力などが求められるわけではありません。最初は体力的にきついと感じても、仕事を続けるうちに自然と体力がついてくるでしょう。

また、重いものを持つ際の姿勢や工具の効率的な使い方など、身体の使い方のコツを覚えることで、体力的な負担は軽減できます。アドバイスを受けながら、自分なりの作業方法を確立していくことが大切です。

キャリア形成について

電気工事士としてのキャリアを形成する際、資格取得が非常に重要です。第二種電気工事士から始め、実務経験を積んで第一種電気工事士へとステップアップすることで、携われる工事の範囲が広がり、収入アップにもつながります

また、住宅リフォームや設備の保守・メンテナンスなど、特定の専門分野に特化することで専門性を高めることも可能です。十分な経験と技術力が身につくことで、技術者としての付加価値も高められるため、安定した仕事に就きたい方にもおすすめです。

電気工事士資格を取得するためのステップ

電気工事士資格を取得するためのステップ

電気工事士として働くためには、資格の取得が必要不可欠です。これからスタートするのであれば、まずは第二種電気工事士の資格取得を目指しましょう。ここでは、資格取得のステップを詳しく解説します。

第二種電気工事士資格の概要

第二種電気工事士は、電気工事士の入門ともいえる資格です。受験資格は一切なく、年齢・性別・学歴・実務経験を問わず誰でも受験できます

試験は筆記試験(合格率約60%)と技能試験(合格率約70%)の2段階で実施されており、両方の試験に合格することで資格取得となります。試験は年に2回実施されており、しっかり対策すれば初学者でも合格可能です。

筆記試験の対策ポイント

筆記試験はマークシート形式の試験です。電気理論・配線図・法令など幅広い知識が問われます。合格には、オームの法則や配線図の読み方といった電気の基礎知識をしっかり理解し、過去問対策を徹底する方法がおすすめです。

限られた時間で効率的に学習するためにも、頻出分野における過去5年分の問題を繰り返し解いて出題傾向を把握しましょう。

技能試験の対策ポイント

技能試験は、工具を使用した実技の試験です。合格するためには、複数の工具の正しい使い方を学んで繰り返し練習することが大切です。

出題される候補問題すべてを練習しながら、制限時間40分で焦らず正確に完成させるための時間配分も組み立てておきましょう。配線の誤りや接続不良などの重大な欠陥は不合格となるため、施工条件をしっかり確認した上で慎重な作業が求められます。

効果的な学習方法

電気工事士の資格取得を目指すには、自分に合った学習方法を選ぶことが大切です。一般的ともいえる独学は費用を抑えられるものの、分からない部分を自力で解決する必要があり、挫折しやすいというデメリットもあります。

一方で、社会人におすすめの勉強方法は通信講座の受講です。通信講座であれば体系的なカリキュラムと分かりやすい教材で学習できるため、電気の知識がない初学者におすすめします。

CIC日本建設情報センターでは、第二種電気工事士や第一種電気工事士のWeb講座を提供しております。受講者がモチベーションを維持しながら、効率的に合格を目指せる内容となっておりますので、ぜひ受講をご検討ください。

まとめ

まとめ

この記事では、女性の電気工事士の活躍が増えている背景や具体的な仕事内容、資格取得のポイントまでご紹介しました。

近年、電気工事士として活躍する女性が増加しており、技術の進歩や職場環境の改善によって、働きやすい仕事となっています。力仕事の軽減や女性ならではの安心感、未経験からのスタートが可能であるなど、女性が活躍できる理由はさまざまです。

また、電気工事士として働くには資格取得が必要ですが、まずは受験資格がない第二種電気工事士の取得をおすすめします。

CIC日本建設情報センターでは、「第一種電気工事士」・「第二種電気工事士」のWeb講座を提供しております。受講者がモチベーションを維持しながら、効率的に合格を目指せる内容となっておりますので、ぜひ受講をご検討ください。


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