
1級管工事施工管理技士は、管工事の現場で主任技術者や監理技術者として活躍できる施工管理技士の資格です。キャリアアップや年収アップにもつながるため、多くの技術者が取得を目指しています。
1級管工事施工管理技士は独学でも合格を目指せる国家資格です。実際に、働きながら限られた時間を有効活用し、独学で合格を掴み取っている方は少なくありません。ただし、モチベーションの維持や第二次検定の対策など、独学ならではの難しさもあります。
この記事では、1級管工事施工管理技士に独学で合格するための勉強方法や必要な勉強時間、自分に適したテキストの選び方やおすすめのものを解説します。資格取得を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

1級管工事施工管理技士は独学で合格できる?

まずは、1級管工事施工管理技士を独学で目指す上で知っておくべき情報と、合格率から難易度をご紹介します。
独学での合格は十分に可能
結論からお話しすると、1級管工事施工管理技士は、独学でも合格を十分に狙えます。設備工事会社などで現場監督や職人として働きつつ、日中は現場業務、夜や休日に資格の勉強というスタイルで対策するのが一般的です。
ただし、独学で合格を狙えるから難易度が簡単かと言われるとそうではありません。施工管理技士資格の中でも1級に分類されることもあり、闇雲な勉強では合格できない難しさも兼ね備えています。
合格率から見る1級管工事施工管理技士の難易度
独学での合格は可能ですが、難易度は決して低くありません。以下の表は、直近3年間の合格率の推移をまとめたものです。
| 年度 |
第一次検定 |
第二次検定 |
| 令和6年度 |
52.3% |
76.2% |
| 令和5年度 |
37.5% |
62.1% |
| 令和4年度 |
42.9% |
57.0% |
第一次検定の合格率は30%〜50%台で推移しています。半数以上が不合格となるため、簡単な試験とはいえません。一方、第二次検定は第一次検定合格者のみが受験するため合格率は高めに見えますが、一発合格の観点からみると難易度は高いといえるでしょう。
また施工管理技術検定は、令和6年度からは受験資格の緩和(19歳以上であれば実務経験なしで第一次検定を受験可能)により受験者層が広がっています。合格率は目安程度にとどめ、自分に合った対策を計画的に続けることが大切です。
独学の難しいポイント
独学で合格を目指す場合、特に壁となりやすいのが以下の2点です。
| 課題 |
内容 |
| モチベーションの維持 |
仕事が終わった後でも勉強時間の確保が必要。分からない問題に直面した際は自分で解決しなければならない。 |
| 第二次検定の記述式問題の対策 |
自分の実務経験を文章にする「経験記述」などの記述式問題は、単なる暗記では対応が難しい。自分の書いた文章が合格基準を満たしているかの客観的な判断も難しいポイント。 |
| 法改正への対応 |
最新の法規変更や出題形式の変更に関する情報は、自分で集めなければならない |
これから対策していく中で、課題をどう乗り越えるか事前に考えておくことが大切です。相性の良いテキストや第三者への添削依頼など必要な行動をチェックしておきましょう。
1級管工事施工管理技士の独学合格に必要な勉強時間

ここからは、1級管工事施工管理技士の合格に必要な勉強時間について解説します。
勉強時間の目安は200〜500時間
合格に必要な勉強時間は、受験者の保有資格や実務経験によって大きく異なります。目安としては200〜500時間程度です。
| 区分 |
勉強時間 |
該当する人 |
| 初学者・基礎から学ぶ人 |
400〜500時間
(約6ヶ月〜) |
・1級管工事施工管理技士補や2級管工事施工管理技士を持っていない
・現場経験が浅い
・基礎知識からしっかり学ぶ必要がある人 |
| 経験者・関連資格保有者 |
150〜250時間
(約3ヶ月〜) |
・2級管工事施工管理技士を取得している
・普段から施工管理業務に深く携わっている人 |
必要な勉強時間はあくまでも目安です。自分の現在の実力と合わせて「1日何時間勉強できるか」確保できる時間を確認し、試験日から逆算して勉強計画を立てましょう。
第一次検定と第二次検定の比率
試験は第一次検定・第二次検定で構成されているため、どちらにどのくらいの時間を割くかの時間配分も大切です。勉強の質も異なるため、以下の目安表を参考にしてみてください。
| 検定 |
勉強時間
(目安)
|
内容 |
勉強方法のポイント |
| 第一次検定 |
100〜200時間 |
管工事の基礎知識、施工管理法、関連法規など |
隙間時間を活用した過去問演習が中心 |
| 第二次検定 |
200〜300時間 |
施工管理法に関する記述式試験 |
特に「経験記述」は文章を書いて推敲する時間が必要。机に向かってじっくり取り組む時間が必要。 |
第二次検定は、1回の問題を解く時間が第一次検定よりも長くなりがちなので、多めの時間を確保しておくと安心です。第一次検定が終了次第、対策を始めて試験日に間に合わせると良いでしょう。
1日の勉強スケジュール例
以下の表は、働きながら合格を目指すためのスケジュール例をまとめたものです。
| 区分 |
時間 |
内容 |
| 平日 |
合計2時間 |
・朝30分・通勤30分:単語帳やアプリで用語チェック
・帰宅後1時間:テキスト読み込み、過去問題を解く |
| 休日 |
合計3〜4時間 |
・まとまった時間で過去問を年度別に解く
・経験記述の文章作成と修正 |
大切なのは「毎日少しずつでも触れる」ことです。勉強が苦手な方は、上記の時間をいきなり確保するのではなく、少しずつ時間を延長して勉強を習慣化していきましょう。平日はインプット中心、休日はアウトプット中心とメリハリをつけることも大切です。
1級管工事施工管理技士の勉強で大切な3つのポイント

1級管工事施工管理技士の勉強で大切なポイントは、主に以下の3つです。
- 過去問を5~7年分繰り返す
- 苦手分野を作らない(特に法規と施工管理法)
- 第二次検定の「経験記述」の対策は早めに開始する
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
ポイント1. 過去問を5~7年分繰り返す
試験問題の多くは、過去に出題された問題の類似系や応用問題として出題されます。まずは過去5〜7年分の過去問を繰り返し解いて出題傾向を掴みましょう。
特に第一次検定では、過去問の類似問題・応用系の問題が出題される頻度が高いため、苦手分野を無くすことが大切です。
ポイント2. テキストと過去問を併用して効率を高める
過去問とテキストを併用することで学習効率がさらに高まります。間違えた箇所の解説や図解を見ることで、「なぜそうなるのか」が理解しやすくなるためです。
特に「施工管理法」や「空調・衛生設備」などの分野は、第二次検定でも必要となる知識なので、丸暗記ではなく本質的な理解が大切です。
ポイント3. 第二次検定の「経験記述」の対策は早めに開始する
多くの受験者が苦戦するのが、第二次検定の「経験記述」です。経験記述は、第一次検定の合格発表後に準備するのでは遅い場合があります。
早い段階で自分の担当した管工事の実績(工期、施工量、現場状況など)を整理し、「安全管理」「品質管理」「工程管理」などの管理項目ごとに、どのような課題があってどう対処し、どのような結果になったか、文章の骨組みを構成しておきましょう。
独学におすすめのテキスト・過去問題集の選び方

独学で失敗しないテキスト・過去問題集選びのポイントは、主に以下の3つです。
- 解説が詳しく分かりやすいものを選ぶ
- 実績のある企業から出版されているものを選ぶ
- 最新の法改正・試験制度に対応しているか
それぞれの内容について詳しく解説します。
選び方1. 解説が詳しく分かりやすいものを選ぶ
過去問を解く際、正解の選択肢だけでなく「ほかの選択肢が間違いな理由」まで詳しく解説されているものを選びましょう。間違いの理由を知ることで、別パターンの問題を解くための応用力が身につくためです。
また、図解やイラストが豊富なものは視覚的にイメージしやすく記憶に残りやすいため、合わせて確認して
選び方2. 実績のある企業から出版されているものを選ぶ
長年、施工管理技士の試験対策に携わっている企業や出版社のテキストは、膨大なデータ分析に基づいて作られています。「出やすいところ」と「出にくいところ」が明確に整理されているため、最短距離で学習を進められるのがメリットです。
企業の実績や評判なども確認しながら、最適な1冊を選んでみてください。
選び方3. 最新の法改正・試験制度に対応しているか
建設業界・管工事業界では法改正が頻繁に行われます。また、試験制度自体が変更されることも珍しくありません。
そのため、中古の古いテキストを使っていると、改正前の古い情報を覚えたり新しい出題形式に対応できなかったりするリスクがあります。必ず最新年度版のテキストを購入してください。

【2026年度最新】CIC日本建設情報センターのテキスト・問題集

テキストや過去問題集選びでお悩みの方は、CIC日本建設情報センター(CIC出版)のものがおすすめです。CIC日本建設情報センターでは、豊富なノウハウをもとに、独学者のためのテキスト・問題集を販売し、多くの人気を集めています。
また、毎年発行されているため、常に最新情報の内容で勉強できるのもメリットです。基本的には過去問題集を中心にご利用頂き、じっくりと理解を深めたい方はテキストも合わせてご検討ください。
1級管工事施工管理技士 第一次検定 問題解説集
CIC日本建設情報センター(CIC出版)の過去問題集では、最新の過去問題(8年分)が年度別に掲載されています。出題範囲に含まれる内容を分野別に解きながら、効率よく応用力を身につけられるのがメリットです。
- 8年分の問題収録:繰り返し解くことで、出題傾向を把握可能。
- 選択肢ごとの丁寧な解説:各問題の選択肢すべてに解説が付いており、正解以外の選択肢についての理解も深められる。
- 分野別の構成:分野ごとに出題されやすい問題の把握、苦手分野の特定から克服までを効率的に実践できる。
また、第二次検定のテキストは問題集との一体型です。独学者が最も不安を感じる「経験記述」の対策も豊富な記述例や、減点されないための書き方のポイントを丁寧に解説することでカバーしています。初学者の方でも、プロの書き方を学んで合格につなげられる1冊なので、ぜひご検討ください。

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1級管工事施工管理技士のテキスト
CIC日本建設情報センター(CIC出版)のテキストは、長年のノウハウに基づいて、1級管工事施工管理技士の出題範囲から「合格するために必要な知識」を厳選して収録しています。満点ではなく、合格点を満たすことに焦点が当てられているのが特徴です。
- 重要ポイントを厳選:出題頻度や重要度に応じてポイントを整理。重要項目がひと目で分かる構成。
- わかりやすい解説:初めて学ぶ方でも管工事のイメージが湧きやすいよう、丁寧な解説と豊富な図解を掲載。スムーズな理解が可能。
- 最新の試験傾向に対応:毎年の法改正や試験傾向を反映した最新版を発行。
実績のある機関&質の高いテキストで重点的に学習したい方に適したテキストです。

▶『1級管工事施工管理技士 第一次検定 テキスト(改訂第三版)』

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1級管工事施工管理技士の独学に関するよくある質問

ここでは、1級管工事施工管理技士の独学に関するよくある質問をまとめました。
テキストと問題集の片方だけだと合格は難しい?
テキストと問題集は、役割が異なるため両方揃えることをおすすめします。テキストで基本的な基礎知識をインプットし、問題集でアウトプットを繰り返すことで、合格に必要な応用力を効率良く身につけられるでしょう。
勉強はいつ頃から開始するのが良い?
受験者の実務経験や基礎知識などで異なりますが、初学者の場合は試験日の6ヶ月前、ある程度経験がある方でも3ヶ月前には開始することをおすすめします。余裕を持ったスケジュールを立ててモチベーションを維持することが大切です。
実務経験がなくても受験できる?
第一次検定は、令和6年度より満19歳以上であれば実務経験を問わず受験可能となりました。ただし、第二次検定を受験し、1級管工事施工管理技士としての資格認定を受けるためには、所定の実務経験が必要となります。
まずは第一次検定合格(技士補)を目指すのもキャリア形成の1つの手段といえるでしょう。
まとめ

この記事では、1級管工事施工管理技士に独学で合格するためのポイントを詳しく解説しました。
合格に必要な勉強時間は、受験者ごとに異なりますが200〜500時間が目安となります。勉強方法としては、テキスト・過去問題集の併用が中心となるため、自分に最適な1冊を選ぶことが大切です。
CIC日本建設情報センター(CIC出版)では、1級管工事施工管理技士のテキスト・問題集を提供しています。どちらも要点を分かりやすくまとめ、初学者でも最短で合格を目指す内容となっているため、テキスト選びでお悩みの方は、ぜひ利用をご検討ください。
