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第二種電気工事士試験の合格率と難易度は?試験の内容と具体的な勉強方法まで解説

公開日:2023年1月19日 更新日:2023年3月29日

第二種電気工事士試験の合格率と難易度は?試験の内容と具体的な勉強方法まで解説


第二種電気工事士試験の合格率と難易度は?
試験の内容と具体的な勉強方法まで解説

第二種電気工事士コラム5

第二種電気工事士試験は、年に2回実施されます。

筆記試験と技能試験の2つあり、両方に合格すると免状取得が可能です。

合格率も例年40%~60%を推移しているため、難易度が高い試験というわけでもありません。

需要も高いので初心者の方におすすめの資格と言えます。

ただし、合格するためにはポイントをおさえて効率よく対策することが大切です。

今回の記事では、第二種電気工事士試験の合格率と難易度を中心に、試験の概要から具体的な勉強方法までご紹介します。

資格を取得するメリットについても解説しているので、ぜひご覧ください。


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最終更新日:

第二種電気工事士試験の概要

第二種電気工事士の免状取得には、学科試験と技能試験の両方の合格が必要です。

ただし、各試験で出題内容や試験時間が異なります。

ここでは、第二種電気工事士試験の概要について詳しくみていきましょう。

受験資格

第二種電気工事士試験に受験資格はありません。

年齢や学歴、職歴や実務経験などに関係なく、誰でも受験が可能です。

また、前年度の受験者で学科試験に合格されている方は、次の学科試験が免除されます。

試験内容

実施される学科試験と技能試験の試験内容については、次の通りです。

項目 学科試験 技能試験
試験方法 四肢択一のマークシート方式 工具を用いた実技試験
問題数 50問 1問(事前に公表される全13問の候補問題のうち1問が出題)
配点 1問2点
試験時間 120分 40分
試験範囲及び工事範囲
  • 電気に関する基礎理論
  • 配電理論及び配線設計
  • 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
  • 電気工事の施工方法
  • 一般用電気工作物の検査方法
  • 配線図
  • 一般用電気工作物の保安に関する法令
  • 電線の接続
  • 配線工事
  • 電気機器及び配線器具の設置
  • 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法
  • コード及びキャブタイヤケーブルの取付け
  • 接地工事
  • 電流、電圧、電力及び電気抵抗の測定
  • 一般用電気工作物の検査
  • 一般用電気工作物の故障箇所の修理

上記の内容で試験は実施されます。

学科試験の問題内容として多いのは、電圧や電流、抵抗や電力の値を求める基礎的な計算問題、イラストを見てどういった工具か選ぶ選択問題、実際の配線図を見ながら正しい選択肢を回答するといった問題です。

一方で技能試験は、事前に電気技術者試験センターから公表された候補問題全13問の中からランダムで1問出題されます。

単線図を複線図に書き起こす力や回路を素早く丁寧に結線する力が合格するために必要です。

合格基準

学科試験の合格基準は、60点以上とされています。

つまり、出題される50問のうち30問以上正解すると合格です。

一方で技能試験は、出題された配線図を時間内に欠陥なく施工できていると合格できます。

ただし、1つでもミスがあると合格できません。

試験日程

第二種電気工事士は、上期試験と下期試験の年2回行われます。

日程としては例年、次のように実施されています。

項目 上期試験 下期試験
申し込み期間 令和5年3月20日(月)~4月6日(木) 令和5年8月21日(月)~9月7日(木)
※筆記試験免除者は9月上旬~9月中旬
試験日【学科試験】 【CBT方式】令和5年4月24日(月)~5月11日(木)
【筆記方式】令和5年5月28日(日)
【CBT方式】令和5年9月25日(月)~10月12日(木)
【筆記方式】令和5年10月29日(日)
合格発表日【学科試験】 令和5年6月中旬 Web:令和5年11月中旬、郵送:12月上旬
試験日【技能試験】 【技能-1】令和5年7月22日(土)または 【技能-2】7月23日(日) 【技能-1】令和5年12月23日(土)または 【技能-2】12月24日(日)
合格発表日【技能試験】 Web:令和5年8月中旬、郵送:8月下旬 Web:令和6年1月下旬、郵送:2月上旬

参照:一般財団法人 電気技術者試験センター

試験の申し込み期間は限られています。

申し込み忘れをしないよう、事前に情報を確認してください。

第二種電気工事士の合格率と難易度

続いて、第二種電気工事士の合格率と難易度についてご紹介します。

学科試験や技能試験がどのくらいの難しさなのかみていきましょう。

合格率

第二種電気工事士の過去5年間における合格率は次の通りです。

合格率から試験の難易度についてみていきましょう。

実施年度 試験区分 学科試験 技能試験
令和3年度 上期 60.4% 74.2%
下期
令和2年度 上期 67.9%
下期 62.1% 72.9%
令和元年度 上期 70.6% 67.4%
下期 58.5% 62.2%
平成30年度 上期 57.8% 69.3%
下期 51.8% 64.8%
平成29年度 上期 61.0% 71.3%
下期 51.6% 63.4%

引用:一般財団法人 電気技術者試験センター

表を見ると、学科試験の合格率が50%~60%付近、技能試験の合格率は60%~70%付近を推移していることが分かります。

難易度

先ほどの項目では過去5年間の合格率についてご紹介しました。

第二種電気工事士は、高い合格率を推移している試験なので、難易度自体もそれほど高くないと言えます。

ただし、難易度が低いからといって役に立たないわけではありません。

第二種電気工事士は、低圧(600V以下)の電気工作物に関する工事を担えます。

一般家庭や小規模な店舗などは100V・200Vの回路が多いため、第二種電気工事士のみの取得でも大いに役立たせることが可能です。


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資格取得のメリット

第二種電気工事士を取得するメリットしては、主に次の3つあります。

  • 家のDIYが楽しくなる
  • 転職に有利になる
  • 資格手当がつく職場もある

難易度の高さに対して得られるメリットが大きいのが特徴です。

ここでは、それぞれのメリットについて詳しくご紹介します。

家のDIYが楽しくなる

第二種電気工事士を取得すると低圧(600V以下)の電気工事に従事できるため、自宅のDIYを行うといったことも可能です。

  • 壁のスイッチの交換や移設
  • 照明器具の交換
  • コンセントの交換
  • 屋内配線
  • 防犯カメラの取り付け

など、上記の通りさまざまなDIYを行えます。

第二種電気工事士を取得していない場合は、簡単なねじ止めや接続など軽微な工事にしか従事できないため、DIYをしている方にとって不便となる場合が多くなります。

DIYを趣味としたい方であれば、第二種電気工事士を取得することでDIYの幅を大きく広げられるでしょう。

転職に有利になる

第二種電気工事士は、取りやすい資格にも関わらず需要が高いため、免状を取得することで転職にも有利に働きます。

転職先としては電気工事士会社が主な職場です。

消防設備士やボイラー技士などの資格を取得している場合は、ビルメンテナンス業界への転職も狙えます。

需要が高く仕事の幅が広い第二種電気工事士は、転職活動でも大きく役立つと言えるでしょう。

資格手当がつく職場もある

職場によっては、第二種電気工事士を取得していることで、毎月の給料に資格手当がつく場合もあります。

具体的な金額は企業によって異なりますが、目安としては3,000円~5,000円程度です。

上位資格の第一種電気工事士は、5,000円~10,000円の資格手当が期待できます。

資格を取得することで自動的に年収がアップするため、第二種電気工事士を取得する大きなメリットと言えるでしょう。

合格を目指した勉強方法

第二種電気工事士の合格を目指すうえで大切なのが勉強方法です。

効率よく勉強するためには、次の2つをおさえる必要があります。

  • 勉強時間と勉強の順番
  • 使用するサイトやアプリ

ここでは、それぞれの内容について詳しくご紹介します。

勉強時間と勉強の順番

第二種電気工事士の勉強時間の目安は、筆記試験と技能試験それぞれで約40時間です。

1日1~2時間の勉強を約1ヵ月継続すると合格する力が身につきます。

ただし、闇雲に勉強したらよいというわけでもありません。

効率的に第二種電気工事士を対策する必要があるため、次の流れで進めてください。

勉強の流れ

  1. テキストの流れに沿って大まかに理解
  2. 図記号・工具をしっかり暗記
  3. ひたすら過去問を解く
  4. 試験前日の学習

ポイントをおさえて勉強することでモチベーションを維持しやすくなります。

それぞれのポイントについて詳しくみてきましょう。

テキストの流れに沿って大まかに理解

試験対策を始めたばかりの頃は、第二種電気工事士に関する知識がゼロの状態です。

まずは、テキストの流れに沿って大まかに理解しながら進めましょう。

最初の段階で知識を全部身につけるといったことはできません。

じっくり進めると時間ばかりを消費してしまいます。

まずは、テキストを大まかに進めて基礎的な知識を簡単に身につけてください。

その後、過去問題やテキストにある問題を解くことで知識が定着します。

基礎的な知識を参考書でインプットし、問題集でアウトプットするといったことを効率のよい対策では意識しましょう。

図記号・工具をしっかり暗記

学科試験では、図記号や工具の役割について選択する問題が2~3問出題されます。

これらは、覚えておくだけで点数を稼げる問題です。

逆に覚えておかなければ絶対に正解できない問題でもあります。

そのため、図記号や工具については、必ず暗記しておきましょう。

暗記は1日で詰め込むのではなく、長期間かけてじっくり行うことが大切です。

実物のイメージがわかないといった方は、動画で検索してみるのもよいでしょう。

また、学科試験の後半は配線図を見て答える問題が出題されます。

そのため、後半の問題を解くためにも図記号や工具について覚えておくことが大切です。

ひたすら過去問を解く

基礎的な知識を身につけて全体の問題をある程度解けるようになったら、過去問題をひたすらに解き進めましょう。

具体的には、過去10年分の問題を解くのがおすすめです。

過去10年間の問題を解くことで試験の傾向や出題される問題が具体的に分かります。

また、過去問を解く際は、解けた問題よりも解けなかった問題に注目しましょう。

解ける問題は、実際の試験で出題されても問題なく解けます。

それ以上に出題されたら不安な問題を1問ずつ減らすことが大切です。

要点をおさえて10年間の過去問題を2~3周すれば、学科試験に合格するだけの力が確実に身につきます。

試験前日の学習

試験前日の学習は、本番に備えて最低限にしましょう。

前日に詰め込みすぎた結果、本番で集中できなくなるのでは本末転倒です。

  • 出題されたら不安なポイント
  • 図記号や工具の名称や役割
  • 計算で活用する公式

上記のような基礎的なポイントだけ改めて見直すことをおすすめします。

最低限勉強した後は十分に睡眠を取り、本番の試験に備えてください。

使用するサイトやアプリ

試験を独学で勉強する方に役立つサイトやアプリは、次の通りです。

サイトやアプリを活用して効率よく勉強してください。

No サイト・アプリ名 特徴
1 電気の資格とお勉強 直流・交流回路の計算方法や図記号・工具の役割、名称などが掲載されている。
複線図の書き方についても記載されたサイト。
2 全問解説付 第2種電気工事士 筆記 一問一答問題集 過去に出題された問題を解けるアプリ。
ランダムに出題される機能や目次に表示される回答履歴を活用して効率よく知識を身につけられる。

サイトやアプリを活用する大きなメリットとしては、通勤途中の交通機関内や職場で場所を取らず対策できることが挙げられます。

スマホでサイトやアプリを活用する場合は、時間や場所を気にする必要がありません。

また、仕事で疲れた日は「疲れたし、今日は参考書や問題集を見たくない」といった気持ちになりがちですが、アプリやサイトはこういった場合でも役立ちます。

これは、隙間時間に少しだけ問題を解いて寝るといったように勉強へのハードルを低くできるためです。

第二種電気工事士を独学で勉強する方は、Webサイトやアプリを活用して効率よく対策してください。

試験対策講座の選択も

第二種電気工事士を勉強している方で、分からない問題をすぐに解決したい方や日中仕事が忙しくて勉強時間を確保できない方は、CICの通信の受講をご検討ください。

CICの第二種電気工事士試験通信講座は、Web・DVDのどちらも用意しておりますので、ライフスタイルにあわせて受講できるのがメリットです。

受講生のアンケートで選ばれた人気講師による動画講義をスマホやタブレットで視聴できるため、日頃の隙間時間を有意義に活用することが可能です。

モチベーションを維持しながら効率よく対策できるため、第二種電気工事士の一発合格を狙う方は、ぜひ受講をご検討ください。

日本建設情報センター(CIC)の第二種電気工事士講座について詳しく見る

まとめ

今回の記事では、第二種電気工事士の合格率と難易度について、具体的な勉強方法や試験の概要とあわせてご紹介しました。

第二種電気工事士の合格率は、例年40%~60%と高い傾向にあるのが特徴です。そのため、試験対策を1ヵ月~2ヶ月効率よく行うことで合格する力は身につきます。

勉強する際は、大まかな流れに沿って勉強した後、過去問題をひたすら解きましょう。図記号や工具などの問題は覚えることで簡単に解けるため、対策が必須です。

Webサイトやアプリ、時には通信講座を活用して第二種電気工事士を取得してください。


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