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第二種電気工事士試験の技能(実技)試験とは?内容や合格に向けた勉強方法について解説

公開日:2022年7月27日 更新日:2023年3月29日

第二種電気工事士試験の技能(実技)試験とは?内容や合格に向けた勉強方法について解説


第二種電気工事士試験の技能(実技)試験とは?
内容や合格に向けた勉強方法について解説

電気工事士コラム4

第二種電気工事士の技能試験は、筆記試験に合格した人が受験できる試験です。40分と短い試験時間の中で実際に施工を行います。

技能試験は、工具を揃えての対策が必須です。複線図や器具への結線など覚える内容が多いため、まずは試験についての情報を事前に集めておきましょう。

今回の記事では、第二種電気工事士の技能試験について試験内容や合格に向けた勉強方法を解説します。試験当日のポイントもご紹介しているので、是非ご覧ください。

第二種電気工事士の技能(実技)試験とは?

第二種電気工事士の技能試験は、筆記試験に合格すると受験できる試験です。
技能試験に合格することで第二種電気工事士の免状を取得できます。

ここでは、第二種電気工事士の技能試験について概要をみていきましょう。

試験概要

令和4年度における第二種電気工事士試験の日程は次のとおりです。

項目 上期試験 下期試験
受付期間 3月18日(金)~4月7日(木) 8月22日(月)~9月8日(木)
筆記試験日 5月29日(日) 10月30日(日)
筆記試験合格発表日 7月上旬 11月下旬
技能試験日 7月23日(土)・7月24日(日) 12月24日(土)・12月25日(日)
技能試験合格発表日 8月下旬 令和5年1月中旬

引用:電気技術者試験センター

表を見てわかるとおり、技能試験は筆記試験合格発表の約1ヵ月後に実施されるため、試験対策の時間を多く確保できません。

そのため、筆記試験の合格発表がされる前に技能試験の対策を始めることが大切です。

試験内容

技能試験の試験内容については、次のとおりです。

項目 詳細
試験概要 出題された配線図を欠陥なく施工する試験
試験問題 候補問題全13問のうち1問が出題
試験時間 40分

技能試験の時間は40分と長くありません。そのため、時間管理を怠ると施工が間に合わないといったことが生じます。

また、時間を意識しすぎると焦りによる力の入りすぎで欠陥を起こす可能性があるため、本番に緊張しないよう事前の対策をしっかり行いましょう。

また、電気技術者試験センターより、2022年度(令和4年度)の技能試験問題が公表されております。
こちらの中から出題される予定ですので、重点的に学習する必要がある問題となっています。

令和4年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について

合格基準

技能試験の合格基準は「欠陥なく候補問題を施工していること」です。出題された問題を時間内に欠陥なく施工できている場合に合格となります。

欠陥の例としては、未完成であったり配線が配線図と異なったりするといった場合です。1つでも欠陥があると技能試験には合格できません。

合格率と難易度

第二種電気工事士の技能試験における過去5年間の合格率については、次のとおりです。合格率から技能試験の難易度をみていきましょう。

実施年度 上期試験 下期試験
令和3年度 74.2%
令和2年度 67.9% 72.9%
令和元年度 67.4% 62.2%
平成30年度 69.3% 64.8%
平成29年度 71.3% 63.4%

引用:一般財団法人 電気技術者試験センター

合格に向けた勉強のポイント

第二種電気工事士技能試験に合格するための勉強のポイントは、次の5つです。

  • まずは実技(技能試験)に必要な工具・材料を準備する
  • 複線図の書き方を覚える
  • 実際に施工する
  • 候補問題を2~3周施工する
  • 欠陥の内容を把握する

技能試験の対策は、約1ヵ月程度あれば十分に間に合います。ただし、闇雲に対策するのではなく計画的な対策が必要です。

ここでは、それぞれのポイントについて詳しくご紹介します。

まずは実技(技能試験)に必要な工具・材料を準備する

技能試験で必要な工具は全て受験者自身が準備しなければなりません。最低限必要な工具としては、次のとおりです。

  • ペンチ
  • ドライバー(プラスとマイナス)
  • 電工ナイフ
  • スケール(メジャー)
  • ウォーターポンププライヤー
  • リングスリーブ用圧着工具(圧着マークが刻印できるJIS適合品)

上記以外にも電動工具以外の工具であれば試験に使用できます。

作業の効率を上げて時間をスムーズに活用したい方におすすめの工具がワイヤストリッパーです。
ワイヤストリッパーは、電線や導線の被覆を傷つけることなく簡単に剥けます。

このほかにも、工具をまとめて収納できる工具入れやペンチよりも細かな作業に適しているラジオペンチなどは用意しておいて損がありません。

また、候補問題を施工する際に必要なケーブルや器具なども自分で揃える必要があります。
ケーブルは、候補問題2~3周分がおすすめです。

通販サイトなどで器具と材料がセットで販売されているため、ホームセンターで揃えるのが面倒な方は、通販で購入しましょう。

CIC日本建設情報センターではオプションで工具・部材セットもご用意!

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複線図の書き方を覚える

技能試験に合格する上で非常に重要なのが「単線図を複線図に書き換える力」です。
複線図は、簡単な設計を記した単線図の配線などをより詳細に書き表した図面のことを言います。

器具に何色の電線をつなぐのか、どの太さの電線を何本接続するのか、といった細かなことを複線図では書き表します。

複線図を書かずに頭で回路を作って施工した結果、接続ミスをしたり回路が途中でわからなくなったりするといったことがあるため、複線図の記載は必須です。

ただし、複線図を書くのに時間がかかると技能試験に合格できません。
目標としては、試験が開始して3分程度で複線図の記入完了を目指しましょう。

日本建設情報センターでは、複線図の書き方に関する動画のサンプルを用意しております。
動画をご覧になりながら、効率が数段階上がる通信講座の受講もご検討ください。

実際に施工する

複線図の書き方を覚えたら、実際に施工を始めましょう。

いきなり候補問題全体を施工するのは厳しいため、まずは器具に電線を接続するといったところを練習するのがおすすめです。

コンセントや引掛けシーリング、ランプレセプタクルの接続やリングスリーブの圧着など基礎的な施工の練習をしてください。

このとき、時間は気にしなくても問題ありません。
電線の被覆を剥いて器具に接続するといった練習を繰り返して基礎的な力を身につけましょう。

候補問題を2~3周施工する

基本的な施工を覚えたら、実際に候補問題の施工を行いましょう。

第二種電気工事士技能試験の候補問題は全13問あり、事前に電気技術者試験センターの方で公開されています。

令和4年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について

目標としては、候補問題の施工を試験日までに2~3周することです。1周目で各問題の施工の流れを簡単におさえ、2~3周目で時間内に間に合うよう練習しましょう。

ただし、公式サイトの候補問題だけでは具体的な条件などはわかりません。

テキストや通信講座では、過去の傾向に沿って候補問題に条件が記されているため、本番に備えて対策したい方はテキストの購入もしくは通信講座の受講をご検討ください。

欠陥の内容を把握する

技能試験は、一つでも欠陥が見つかるとその時点で不合格です。欠陥の例としては、電線を器具へ接続する際に黒線と白線を逆に接続しているといった内容が挙げられます。

欠陥については、簡単にでも把握しておくことが合格するために大切です。
というのも把握しておかなければ、自覚がない状態で不合格といったことが起こります。

自覚がない箇所で不合格になるのは非常にもったいないことです。日頃の練習から欠陥を意識し、素早く丁寧に施工できるよう心がけましょう。

欠陥の内容については、電気技術者試験センターが掲載しています。試験前に必ず確認し、時間と心に余裕を持って試験に臨めるよう対策してください。

試験当日の流れと気をつけるポイント

ここでは、技能試験当日の流れと気をつけるポイントについて解説します。当日に焦らず落ち着いて行動できるようになるため、是非ご覧ください。

当日の流れ

試験当日は、受験票や受験案内に記載されている入室時間の30分~40分前に到着することを心がけておきましょう。

試験会場では、受験票の確認が終わると試験問題と材料が支給され、試験開始の10分ほど前に材料の確認が行われます。

その後、技能試験が開始し、40分後に終了といった流れです。

気をつける4つのポイント

技能試験当日に気をつけるポイントは、全部で4つあります。

  • 準備は最後の練習直後に行う
  • 複線図は絶対に記入する
  • 綺麗を目指さず完成を目指す
  • 電線の色とリングスリーブは間違えないよう注意する

準備は最後の練習直後に行う

技能試験では、試験会場内での工具の貸し借りは禁止されているため、忘れ物をしないよう注意しなければいけません。

受験票や工具、筆記用具を準備するタイミングとしては、試験の前日が理想的です。
特に、前日に行う最後の練習直後に準備することをおすすめします。

基本的に最後の練習直後というのが、試験前に必要な工具を触る最後のタイミングです。
そのため、練習直後に準備を行うと忘れ物をしにくくなります。

当日、家を出発する前に工具や受験票を探すというのは時間も精神も余裕がなくなるため、必ず避けましょう。前もって確認しておくことが非常に大切です。

複線図は絶対に記入する

候補問題を2~3周施工し、複線図を何度も記載していると候補問題の複線図が自然と頭の中で思い浮かぶようになります。

それでも試験本番では、必ず複線図を記入しましょう。
これは、本番で出題される問題の施工条件が今まで練習してきたものと異なる場合があるためです。

今までリングスリープを用いて圧着していた箇所が差込形コネクタを使用しての接続など、条件が異なるケースはいくつかあります。

そのため、複線図が頭にあるからといきなり施工するのではなく、試験開始後は施工条件を読みましょう。

その後、施工条件にあわせて複線図を記載するとミスを少なくできます。

綺麗を目指すのではなく完成を目指す

試験本番では綺麗な施工を目指すのではなく、完成させることを第一目標に考えましょう。

綺麗を目指すことは悪くありませんが、意識しすぎると時間を多く消費します。結果として時間内に施工できるか不安になり、焦りからミスを生むといったことに繋がります。

試験の合格基準は「欠陥なく施工できていること」です。
そのため、他の受験者と比べて少し見た目が悪かったとしても回路が完成し欠陥がなければ合格できます。

ただし、施工時は欠陥の有無については意識してください。
「練習の際にこういったミスをしたからここは力を入れすぎないよう注意しよう」といった考えは大切です。

素早く丁寧な施工を意識して試験本番に臨みましょう。

電線の色とリングスリーブは間違えないよう注意する

技能試験は40分の試験です。
長くない試験時間に加えて本番の緊張感もあるため、施工する際に普段よりも焦りやすくなります。

ただし、技能試験は欠陥1つで不合格です。
電線の接続ミスやリングスリーブの刻印ミスも欠陥に該当します。

これらのミスは電線を切断してから直す必要があるため、他のミスよりも時間がかかります。
また、切断した電線は短くなるため、長さに関する欠陥にも注意が必要です。

1つのミスで更に焦ってミスを繰り返さないよう、電線の接続やリングスリーブの圧着は複線図を見ながら慎重に行ってください。

独学と試験対策講座

第二種電気工事士の技能試験は、独学でも合格を狙えます。ただし、モチベーションを維持しながら継続的に約1ヵ月対策することが大切です。

ここでは、独学に役立つ動画やサイト、独学が苦手な方向けへの対策方法についてご紹介します。

独学に役立つ動画やサイト

独学に役立つ動画やサイトとしては、次のとおりです。動画やサイトを見ながら複線図の書き方を覚えたいといった方は、必ず確認してください。

No. 動画・サイト名 特徴
1 電工試験の虎 ホーザン YouTubeの動画で複線図などを詳しく解説。工具の使い方や器具の接続方法についても解説あり。
2 電気の資格とお勉強 電気資格の情報を詳しくまとめたサイト。複線図の書き方から接続までを詳しく解説している。

上記2つを利用しながら対策を継続できるといった方は独学でも合格できる可能性は十分にあります。

ただし「日中に時間を確保しづらい」「家に帰っても疲れてすぐに寝てしまう」といった方は、次項でご紹介する通信講座の受講をおすすめします。

独学に限界を感じたら試験対策講座の選択を

技能試験を独学で対策している方で、日中は仕事をしていて時間を確保しづらいといった方や独学での対策に限界を感じている方は、CICの通信講座受講をご検討ください。

通信講座は、専門の講師による動画をスマホやタブレットで視聴できるため、場所を選ばずに効率よく対策可能です。

また、自身が悩んでいる箇所についてもすぐに解決できるため、試験対策のモチベーションも維持しやすくなります。

中でもCICの通信講座は、無駄のないテキストと受講生のアンケートで選ばれた人気の講師による動画で効率よく対策できることが特徴です。

独学よりも効率が遥かに上がるため、一発合格を狙う方で普段の隙間時間を有効活用したい方は、受講をご検討ください。

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まとめ

今回の記事では、第二種電気工事士の技能試験について試験の概要から合格するために必要なポイントについて詳しくご紹介しました。

技能試験は合格率が高いといった特徴がありますが、筆記試験から約1ヵ月しか時間がないため、すぐにでも対策を始めることが大切です。

まずは工具を揃えて複線図の書き方を覚えましょう。
候補問題の複線図を一通り書けるようになったら、実際に施工を開始してください。

また、試験本番は焦らずに行動することが大切です。
時間管理を徹底してミスをしないよう注意しましょう。

日中は仕事で対策の時間を確保できないといった方は、通信講座の受講を検討しつつ、自分に合った方法で技能試験を対策してください。


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