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酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育講習を受講するには?講習概要や受講対象などわかりやすく解説!

公開日:2024年4月23日 更新日:2024年5月8日

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育講習を受講するには?講習概要や受講対象などわかりやすく解説!

マンホール内の作業や地下ピット内での作業で注意すべき点は、酸素欠乏症や硫化水素中毒といった労働災害です。こうした労働災害を起こさないために、義務化されているのが酸欠に関する特別教育です。
ではこの特別教育はどのような方が受講し、どのような内容を学ぶのか、またどのように受講するのでしょうか。このあたりを中心に、酸欠に関する特別教育について解説していきます。


CIC酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育講座




目次

酸欠に関する特別教育とは?

酸欠の特別教育

酸欠に関する特別教育とは、酸素欠乏および硫化水素中毒といった危険な状況に関する知識や、もし発生してしまった場合の対処法などについてしっかりとした知識を身に着けるための講習です。

講習の受講は労働安全衛生法に基づき義務化されています。受講する必要なある方は、厚生労働省が認可した教材・カリキュラムを利用した講習を受講しなければいけません。

酸素欠乏や硫化水素に関する特別教育が義務化された背景には、労働災害が減少しないという問題があります。酸素や硫化水素は視認するのが難しい気体のため、知識のない方は危険性を察知することが難しくなります。また、発生した後の対処法も専門的な知識が必要です。

どちらも目に見えない気体ですので、発見が遅れてしまうと大きな労働災害に発展するケースが多く、死亡事故も少なくありません。さらに、救助に駆け付けた方が被災する二次災害が多いのも特徴です。

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育

酸欠に関する特別教育に関しては、正式な名称はありません。実施する各団体・企業がそれぞれ名称をつけて開講しています。

厚生労働省では「酸素欠乏危険作業特別教育規定」としてこの特別教育のルールを定めていますが、一般的には「酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育」と呼ばれることが多いようです。

特別教育の名称からも分かるように、酸欠だけではなく、硫化水素中毒の危険性や対処法も同時に学ぶ講習が中心となります。

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育には1種と2種がある

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育には1種と2種があるのが特徴です。1種は酸素欠乏に関する知識のみを学び、2種は酸素欠乏に加え、硫化水素に関する知識を学びます。2種の特別教育には、1種の特別教育の内容がすべて含まれますので、実際に受講する場合は2種の受講が推奨される傾向にあります。

この記事で詳しく解説していくのは特別教育・2種です。ここからは「酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育2種」を、「酸欠特別教育」として記載していきます。

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育を受講すべき人材

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育を受講すべき人材

酸欠特別教育はどのような業種の、どういった人材が受講すべきなのでしょうか。この点について解説していきましょう。

酸素欠乏もしくは硫化水素発生の可能性がある作業現場で作業する方すべて

酸欠特別教育を受講する義務があるのは、酸欠および硫化水素中毒が発生する危険性がある現場で作業を行う方全員です。業種や実務経験、作業現場での役割などを問わず、危険性がある現場に入るすべての方が対象となっており、受講が義務化されています。

実際に酸欠や硫化水素が発生する現場は様々ですが、代表的な現場を挙げれば、マンホール内や坑道内、さらにピット内作業などでしょう。

対象となる業界は建設業やガス・水道工事業、清掃業など幅広い分野の方です。酸欠はマンホール内や坑道内など、換気設備がない閉鎖的な空間で発生しやすく、硫化水素中毒は汚泥やし尿といったものが溜まる作業現場で多く発生する傾向があります。

こうした危険な現場で作業に加わる方は、必ず酸欠特別教育を受講し修了している義務があります。

作業者ではなく監督者は別の講習を受講する必要がある

酸欠や硫化水素中毒の危険性がある現場で作業するすべての方が、酸欠特別教育を受講する義務がありますが、こうした危険な現場で監督者を務める方は、別の講習を受講する義務があるのが特徴です。

監督者や現場作業主任者が受講すべきは、「酸素欠乏危険作業主任者技能講習」と呼ばれるもので、特別教育よりもさらに高度な専門知識や対処法、防止策を身に着けるための講習となります。

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の受講内容と受講時間

受講時間

酸欠特別教育では、実際にどのような内容を学ぶのか、どの程度の受講時間が必要なのかという点に関して解説していきます。まずは酸欠特別教育の内容をチェックしてみましょう。

科目 受講時間
酸素欠乏等の発生の原因 1時間以上
酸素欠乏症等の症状 1時間以上
空気呼吸器等の使用の方法 1時間以上
事故の場合の退避及び救急そ生の方法 1時間以上
その他酸素欠乏症等の防止に関し必要な事項 1時間30分以上>/td>
合計 5時間30分以上

酸欠特別教育は学科科目5科目を受講します。それぞれの受講時間は上記の通りですが、ポイントはすべてに「以上」という注釈がついている点です。

酸欠特別教育は、危険な現場で作業される方すべてが受講する講習です。その作業現場の危険性には、作業する方の命に直結する可能性があり、単に指定された時間講義を受講すればいいというわけではありません。

講習を受講する目的は、あくまでも危険な現場での労働災害を防ぐためです。最低限必要な時間こそ指定されているものの、それ以上の時間をかけてでも、しっかりと講義の内容を身に着けることこそが重要です。

受講される方は、講習の内容は自分や周囲の方の命を守るためのものであることをしっかりと認識し、時間をかけてでも知識を身につけるようにしましょう。

酸素欠乏等の発生の原因

この科目では、酸欠や硫化水素が発生する理由や原因、さらに危険性の高い現場などの知識を学びます。

酸素欠乏症等の症状

危険な現場や作業について知った後は、もし酸素欠乏症・硫化水素中毒にかかってしまうと、どのような症状が出るのか、その症状を知ることで酸欠や硫化水素中毒の危険性を学びます。受講している方が、自分がこの講習を受講している意味がハッキリ理解できるようになる科目です。

空気呼吸器等の使用の方法

酸欠や硫化水素中毒を防止するために重要になるのがマスク、つまり空気呼吸器です。このマスクの種類やその性能、さらに正しい装着方法や保管方法など、自分の身を守る機器に関する基礎知識を身に着ける科目です。

事故の場合の退避及び救急蘇生の方法

万が一酸欠や硫化水素中毒といった労働災害が発生した場合、まずはその場から退避して安全を確保することが重要になります。また、周囲に労働災害に遭った方がいる場合、どのように対処すべきかなど、退避と対処法を学ぶ科目です。人工呼吸の正しいやり方や、AEDの使用方法なども学びます。

その他酸素欠乏症等の防止に関し必要な事項

最後に必要となるそのほかの関連事項を学びます。主に関連する法令を知る科目です。

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の受講方法

受講方法

酸欠特別教育の受講にはどのような方法があるのか?この点を紹介していきましょう。

特別教育に申し込み受講しに行く

酸欠特別教育は、幅広い業界の様々な方が受講すべき講習です。そのため日本全国各地の団体や企業が酸欠特別教育を開講しており、こうした講習に申し込み受講するという方法があります。

外部団体・企業の講習を受講する場合、従業員に受講してもらう事業者としては準備するものがなく、手間がかからないというメリットがあります。ただし、デメリットがあるのも事実です。

大きなデメリットが、自社の近隣で講習が行われているとは限らない、また毎日開講しているわけではないという点です。講習自体は全体で5時間30分以上の受講ですので、1日の受講で十分修了できますが、往復の移動時間が長くなると1日以上の時間が必要になります。多くの従業員に受講させる場合、受講している従業員は当然業務に関われませんので、業務に支障が出る可能性があります。

外部団体や企業の講習を受講してもらうのは、手間が少ない反面、効率があまりよくないという点が特徴です。

オンライン講座を活用する

酸欠特別教育はオンライン受講も可能です。厚生労働省が認可した教材やカリキュラムを遵守しているオンライン講習を受講すれば、自社内でも十分に修了することができます。

CIC日本建設情報センターでは、酸欠特別教育のオンライン講座を提供しています。日本建設情報センターの特徴は、分かりやすい講義と自由に受講できるシステムです。

日本建設情報センターのオンライン講習では、受講者個々に個別アカウントを発行しているため、受講者の方がいつでもどこでも受講できるようになっています。また、顔認証システムを活用し、しっかりと受講しているかどうかを確認できるシステムもあるため、受講管理に関しても手間がありません。

講義の内容は、業務経験がない方が受講することを想定しており、丁寧な解説を心がけているため、どなたでも理解しやすい内容となっています。


CIC酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育講座

まとめ


酸素欠乏症・硫化水素中毒は、命に係わる症状です。こうした症状を発症する危険性がある現場で作業するすべての作業員は、酸欠特別教育を受講し修了している義務があります。

酸欠特別教育では、酸欠等の発生しやすい状況から、発症する症状、発症してしまった場合の対処法など、酸欠・硫化水素中毒に関する基礎的な知識が身に付きますので、必ず従業員の方に受講してもらうようにしましょう。

酸欠特別教育の受講には、実際に受講しに行く方法とオンライン受講がありますが、おすすめはオンライン受講です。自社内でも問題なく修了できるため、効率よく多くの従業員に受講してもらえます。

CIC日本建設情報センターでは酸欠特別教育のオンライン講習を提供しています。オンライン講習の利用を考えている事業者の方は、是非一度ご相談ください。


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