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職長・安全衛生責任者能力向上教育(再教育)とは?受講対象や講習概要まで詳しく解説

公開日:2024年7月1日 更新日:2024年9月9日

職長・安全衛生責任者能力向上教育(再教育)とは?受講対象や講習概要まで詳しく解説

職長は、作業現場の指揮官として責任を任されている仕事です。作業員の安全を確保するために高いレベルの知識と能力が求められます。

職長になるためには、職長教育を受講しなければなりません。

また職長教育と共に取得することが多いのが、安全衛生責任者能力向上(再教育)です。

今回はこの安全衛生責任者能力向上(再教育)を中心に解説します。


CIC職長・安全衛生責任者能力向上教育




目次

職長とは

職長とは

職長というのは、建設の作業現場において作業員の指揮管理を行う人のことです。

職長の大きな役割のひとつとして、作業員の安全衛生の管理があり、作業現場のキーパーソンとして高いレベルの知識や能力が求められています。

職長になるには、必ず職長教育の受講が必要です。(労働安全衛生法第60条)

そして職長としての意識や責任などの能力向上を図るために、おおむね5年ごとに職長の再教育が実施されます

職長教育とは

職長教育とは

労働者に教育や指導を行う立場である職長は高い能力が求められるため、職長教育を通して必要な知識を身につけます。

職長教育は安全衛生教育にカテゴライズされる講習のため、資格試験はありません。

また受講資格や年齢制限もないため、誰でも受講できます。

必要なカリキュラムを修了し修了証を発行してもらうことで、職長としての資格を得られ、仕事に従事可能です。

職長として求められる能力

職長は作業現場において、労働者が安全でかつ効率的に仕事ができるように指揮管理を行わなければいけません。

そのため職長は作業現場の細部に至るまで、網羅する必要があります。

主な職長の担う役割は次のとおりです。

  • 安全衛生管理
  • 品質管理
  • 工程管理
  • 原価管理
  • 環境管理
  • 人間関係管理

さまざまな管理業務に従事するのが特徴です。
職長教育を通して、必要な能力を身につけましょう。

職長教育の受講内容

職長教育では次の内容について学びます。

  • 作業方法の決定および労働者の配置の方法
  • 労働者に対する指導および教育の方法、作業中の監督および指導の方法
  • 危険性または有害性などの調査、その結果に基づき講ずる措置、設備や作業などの具体的な改善方法
  • 異常時、災害発生時のおける措置
  • その他、現場監督として行うべき労働災害防止活動に関すること

職長教育は、学科2日間で実施されます。
実技に関しては実施されないため、学科講習を通して実践でどう活用するのかまで意識して学ぶとよいでしょう。

職長教育の有効期限は?更新しないとどうなる?

職長教育の有効期限

職長教育には有効期限はありません。

そのため一定時期に更新する義務もありませんが、安全衛生教育等推進網では「おおむね5年ごと」に職長の再教育の実施が推奨されています。(もしくは「機械設備等に大きな変更があった場合」)

また、5年経っても更新しないからといって罰則や資格失効もありません。
5年以上経って教育を受ける場合、能力向上教育の受講が推奨されています。
能力向上教育(再教育)の概要については後述しますので、ぜひ参考にしてみてください。

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)とは

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)とは

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)とは、職長の能力向上を目指し実施される講習のことです。

職長として労働者の指導を行っている立場の者が、職長教育を受講してからおおむね5年経過した場合などには再教育を受講することを推奨されています。

再教育も職長教育と同じで受講し修了証を発行してもらうだけで完了するため、試験などを受ける必要はありません。

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)の受講概要

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)は、厚生労働省の平成29年2月20日付け基発0220第3号の通達により行われることになりました。

職長という仕事の重要性を踏まえて、厚生労働省より職長及び安全衛生責任者の能力向上教育をおおむね5年ごとに実施することを推奨されています。

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)の受講資格

職長・安全衛生責任者教育を受講してからおおむね5年経過した人が受講に該当します。

受講機関などは問われませんが、受講の際の確認で「職長・安全衛生責任者教育」の修了証の提示を求められます。

※安全衛生職長教育を修了していない人は受講資格はないので、受講できません。

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)のカリキュラム

建設業に従事する職長および安全衛生責任者の、能力向上教育に準じたカリキュラムはこちらです。

科目 範囲 時間
安全衛生責任者として行うべき労働災害防止に関すること 建設業における労働災害発生状況 120分
労働災害の仕組みと発生した場合の対応
作業方法の決定及び労働者の配置
作業に係る設備及び作業現場の保守管理の方法
安全施工サイクルによる安全衛生活動
職長等及び安全衛生責任者の役割
労働者に対する指導指導又は監督の方法に関すること 労働者に対する指導、監督等の方法 60分
効果的な指導方法
伝達力の向上
危険性又は有害性等に関すること 危険性又は有害性等の調査の方法 30分
設備、作業等の具体的な改善の方法
グループ演習 以下の項目のうち1つ以上について実施すること 130分
  • 災害事例研究
  • 危険予知活動
  • 危険性又は有害性等の調査及び結果に基づき講ずる措置
合計 計5時間40分

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)の有効期限

職長・安全衛生責任者教育と同様、能力向上教育(再教育)にも特別な有効期限などはありません。

しかしおおむね5年ごとに能力向上教育(再教育)の講習を受講することを、厚生労働省より推奨されています。
更新しないからといって資格失効はしませんが、受講は推奨されているため、可能な限り再教育を受講しましょう。

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)のメリット

再教育を受講することは職場で共に働く仲間の健康と安全、また仕事の効率化を図るための知識を身につけるために効果的です。

日常のマンネリ化の脱却や、自身のレベルアップにも職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)はメリットとなります。

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)の修了証

職長の安全衛生責任者能力向上教育教育(再教育)には修了試験はありません。

講習は修了次第、修了証が発行されます。

Web講座の場合には、講習修了後PDFにてダウンロードすることができます。

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)の重要性

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)の重要性
 

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)は義務づけられてはいませんが、5年ごとに再教育することで自らの振り返りを行うことができます。

現在の職場環境はどうかといった客観的な目を持つことができるため、職場のさらなる改善の手助けにもなるのです。

また、マンネリ化することで職場の環境悪化が招く事故などを、防止することにも役立つため再教育はとても重要です。

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)のWeb講座

職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)のWeb講座

安全衛生責任者能力向上教育(再教育)の講習の形態は、通学講座や出張講座のほかにWeb講座もあります。
それぞれにメリットやデメリットはありますが、いつでもどこでも受講することができるWeb講座はとても人気があります。

CIC日本建設情報センターの職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)の講習会

講習会

CIC日本建設情報センターの職長の安全衛生責任者能力向上教育(再教育)は、現在通学講座と出張講座を取り扱っています。

通学講座は東京・大阪で定期的に行われており、複数名の受講者が集まる場合には企業へ講師を派遣して行う出張講座も便利です。

また現在、顔認証システム付きの簡単に受講できるWeb講座の準備もすすめているところです。

まとめ

職長

職長という仕事は知識と能力と責任感を求められる、いわばマルチな職種といえるでしょう。

しかし職長には甘えは許されず、労働者の安全と労働環境の改善のために日夜奔走するために高い能力が必要とされるのです。

職長としての意識を絶やさずいつまでもそのクオリティを保つのは至難の技とも言えますが、それ故にやり甲斐のある仕事でもあります。

そしてそのためには定期的に行う、職長の安全衛生責任者能力向上教育を受講することはとても大事なことだというのがわかります。


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