
プレス機械作業主任者能力向上教育は、プレス機械作業主任者に対して受講が強く推奨されている講習です。講習を通して、安全管理や作業者への指導で必要な知識・技術力を学ぶ・アップデートします。
受講方法にはいくつかありますが、Web(オンライン)講座でも受講が可能です。ただし、Web講座にはメリット・デメリットがあるため、それぞれの情報を踏まえた上で適しているかを判断してみましょう。
この記事では、プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb(オンライン)講座について詳しく解説します。ほかにも、Web講座のメリットやデメリット、受講内容に関してもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb(オンライン)講座の概要

まずは、プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb講座の概要について詳しく解説します。基本的な概要・Web講座を受講する流れに関してみていきましょう。
プレス機械作業主任者能力向上教育とは
プレス機械作業主任者能力向上教育は、プレス機械作業主任者の役割・業務である安全管理や作業者への指導で必要な知識・技術力を学んでアップデートするための講習です。
厚生労働省の通達に基づいて定期的または必要に応じて随時行われるもので、作業主任者が災害防止のための知識や技能を継続的に習得し、安全水準の維持・向上を図ることを目的に実施されます。受講が義務づけられているというわけではありませんが、労働災害防止の観点からプレス機械作業主任者に対して受講が強く推奨されているのが特徴です。
プレス機械による作業は、「挟まれ」「巻き込まれ」といった重大な労働災害のリスクが高い作業の1つです。中でも、金型の取付けや調整などの工程では、事前に安全を確保して労働災害を防ぐかがポイントとなります。
このようなリスクの高い現場で、安全管理や作業者への指導を行うのがプレス機械作業主任者です。
Web講座の受講登録と初期設定の手順
プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb(オンライン)講座を受講する場合、以下の手順で登録や初期設定を進められます。
- 利用端末(パソコン・スマートフォン・タブレット)などから申し込む
- 支払い方法(クレジットカード・銀行振込など)を設定して支払いする
- 必要な資料・情報が届くのを待つ
- 受講登録と初期設定をおこなって受講を開始する
Web講座は、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末を用いて学習する方法です。そのため、初めてログインする際は、ユーザー名やパスワードの設定が必要となります。
プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb(オンライン)講座の内容紹介

続いて、プレス機械作業主任者能力向上教育がどのような内容で実施されるのか解説します。受講対象者や受講内容についてご確認ください。
プレス機械作業主任者能力向上教育の受講対象者
プレス機械作業主任者能力向上教育の受講対象者となるのは、以下に該当する方です。
- プレス機械作業主任者技能講習を修了し、安全衛生業務従事者として概ね5年経過した方
- プレス機械作業主任者として従事されており、さらに業務の質を向上させたい方
また、能力向上教育の受講対象となる業務がどんなものか気になる方もいるのではないでしょうか。能力向上教育の対象となる業務は以下のとおりです。
- 金型の取付け・調整・取外しを含む操作業務全般:金属加工などでプレス機械を使用する加工作業
- 安全装置や非常停止装置の確認・点検作業:作業中の安全確保を目的とした設備管理業務
- 作業手順・指導内容の確認および改善指導:ヒューマンエラーや不安全行動の防止を目的とした非常停止装置、インターロックなどの機能点検
- 単発式・順送式プレスの操作業務:各種プレス機械の操作を含む現場作業全般
プレス機械作業主任者には、安全で効率的に作業を行うための知識・技術力が求められます。受講する前に、どんな作業者が受講対象となるのかチェックしておきましょう。
プレス機械作業主任者能力向上教育の受講内容
以下の表は、プレス機械作業主任者能力向上教育の講習内容をまとめたものです。
講習科目 |
講習内容 |
受講時間 |
最近のプレス機械作業の特徴 |
・プレス機械の構造上の特徴
・本質安全化の動き
・安全装置の種類と特徴
・安全装置の選定と使用方法 |
3時間 |
プレス機械作業の安全化とプレス機械等の保守 |
・プレス機械作業の安全化
・プレス機械及び安全装置等の故障診断と異常時の処置 |
2時間 |
災害事例及び関係法令 |
・災害事例とその防止対策
・労働安全衛生法令のうちプレス機械に関する条項 |
2時間 |
合計 |
7時間 |
プレス機械作業主任者能力向上教育は、学科のみの講習です。実技は実施されないため、学科講習を通して、必要な知識・技術力の学習・アップデートを図ります。
また、上記の受講時間はあくまでも最低受講時間です。具体的な受講時間・カリキュラムは講習機関によって異なるため、気になる方は事前に確認しておくとよいでしょう。
プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb(オンライン)講座のメリットと特徴

プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb講座を受講するメリットは、主に以下のとおりです。
- 場所や時間に制限されず学習できる
- 何度も動画を見直して学習できる
- 顔認証システムが導入されていれば安心できる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
メリット1. 場所や時間に制限されず学習できる
プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb講座は、時間や場所の制約を受けず、自分のペースで学習を進められるのが大きなメリットです。受講者の都合のよいタイミングで受講できるため、忙しい日常の中でもスケジュールに柔軟に対応できます。
社会人にとっては、講習機関の講習が開催されるタイミングにあわせて時間を確保するのは難しい場合があります。Web講座であれば業務の合間や空いた時間を活用しやすく、無理なく受講することが可能です。
ただし、事業者が労働者に対して、勤務時間外に受講を強制できません。勤務時間外での受講となる場合は、時間外手当の支給など柔軟な対応が必要です。受講前に労使間でしっかりと話し合い、受講者に過度な負担がかからないよう配慮してください。
メリット2. 何度も動画を見直して学習できる
Web講座は動画形式の講義で構成されており、繰り返しての視聴も可能です。一時停止・巻き戻しなどの操作も自由にできるため、受講者自身の理解度や学習ペースに合わせて進められます。
例えば、講習会への参加の場合、講師の説明を聞き逃してしまうと、その場で内容を再確認するのが難しいケースがあります。その結果、十分に理解できないまま講習が進行してしまい、後から復習しにくいといった課題も考えられるでしょう。
一方でWeb講座であれば、不明な部分を何度でも見返せるため、着実に理解を深めることが可能です。自分のペースでしっかりと学べる環境を整えることで、学習効果の向上や継続的なモチベーション維持も期待できるでしょう。
メリット3. 顔認証システムが導入されていれば安心できる
事業者の立場から見ると、「Web講座では本当に受講者が画面の前で学習しているのか把握しづらい」といった不安を感じることも考えられるでしょう。この場合、顔認証システムを導入している講習機関を選ぶことをおすすめします。
顔認証システムは、受講開始時や講義中に受講者本人が画面の前にいるかを自動で確認・認証するシステムです。受講者が画面の前から離れると講義が進まなくなる仕組みのため、「受講者本人がしっかりと受講した」ことの証明につながります。
CIC日本建設情報センターでは、顔認証システムを導入したWeb講座を提供しております。信頼性の高い受講環境を整えていますので、Web講座を提供している受講機関をお探しの場合は、ぜひご検討ください。
プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb(オンライン)講座のデメリット

メリットがある一方で、プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb(オンライン)講座には以下のようなデメリットもあります。
- インターネット環境がなければ受講できない
- モチベーションの維持が大切
本当にWeb講座が適しているか判断するためにも、デメリットまで把握しておきましょう。ここからは、それぞれの内容について詳しく解説します。
デメリット1. インターネット環境がなければ受講できない
Web講座の受講には、安定したインターネット環境の確保が必要です。通信状況が不安定だと動画の再生が途中で止まったり、読み込みに時間がかかったりします。結果として、学習効率が低下する恐れがあるでしょう。
また、動画コンテンツは大量のデータ通信を伴います。モバイル回線を利用している場合は、通信容量の上限を超えて速度制限がかかる恐れもあるためご注意ください。速度制限にかかると、動画が中断されたり再生が遅延したりする可能性があります。
Web講座を快適に進めるため、自宅や受講予定の場所で安定したWi-Fi環境が整っているか事前に確認しておくと安心です。学習に集中できる通信環境を整えた上で受講に臨みましょう。
デメリット2. モチベーションの維持が大切
Web講座は、自分のペースで学習を進められる一方で、学習を継続するためのモチベーションの維持が大切です。気持ちが続かないと、学習を後回しにしてしまったり、十分に理解しないまま受講を終えたりしてしまう恐れがあります。
モチベーションの対策として、あらかじめ無理のない学習スケジュールを立てておくことをおすすめします。「1日にどの程度学習するか」「どのくらいの期間で修了を目指すか」などの目標設定をすることで自分に適したペースを作りやすくなり、モチベーションも維持しやすくなるでしょう。
Web講座の受講時間は、機関の公式サイトなどで確認可能です。スケジュールを立てる際の参考として確認してみてください。
CIC日本建設情報センターのWeb(オンライン)講座

CIC日本建設情報センターでもプレス機械作業主任者能力向上教育のWeb講座を用意しております。CIC日本建設情報センターは、建築系資格試験対策と特別教育・安全衛生教育など、建設業向けの教育を25年以上実施してきた企業です。
ここでは、CIC日本建設情報センターが提供するWeb講座の特徴をご紹介します。
1. 専用アカウントの発行
CIC日本建設情報センターでは、受講者一人ひとりに専用のアカウントが発行されます。アカウントを通じて、自分のペースに合わせた受講が可能です。
アカウントの管理画面では、学習の進行状況や過去の受講履歴をいつでも確認できるため、プレス機械作業主任者能力向上教育を計画的かつ効率よく進められます。
さらに、個人情報や学習データの保護にも十分な対策が講じられており、セキュリティ面でも安心して利用できる環境が整っています。しっかりとした学習環境のもとで、集中して受講に取り組めるでしょう。
2. 顔認証システムでの受講確認
CIC日本建設情報センターが提供するWeb講座では、顔認証システムが採用されています。顔認証システムは、受講者本人が画面の前にいないと講義が進行しない仕組みとなっており、実際に本人が画面の前で受講していることを証明できるのが特徴です。
さらに、受講中も定期的に顔認証チェックが行われるため、受講の信頼性がより高まります。顔認証システムにより、受講者・事業者の両方にとっても安心です。
3. 修了証の多様な発行形式
Web講座の修了後、受講者には修了証が発行されます。CIC日本建設情報センターのWeb講座で用意しているのは、修了証の形式として「PDF版」と「カード版」の2種類です。
PDF版は、講座修了後すぐにダウンロードできるため、提出が必要な場面でもすぐに対応できるのがメリットです。一方、カード版の修了証はコンパクトで携帯しやすく、現場で提示を求められる際に役立ちます。実際の現場で働くことも考えると、携帯しやすいカード版タイプでの発行がおすすめです。
申込みの段階で選択できるので、自分に適したタイプの修了証を選択しましょう。
まとめ

この記事では、プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb(オンライン)講座について詳しく解説しました。
プレス機械作業主任者能力向上教育は、プレス機械作業主任者に対して受講が強く推奨されている講習です。講習を通して、安全管理や作業者への指導で必要な知識・技術力を学ぶ・アップデートします。具体的には、最近のプレス機械作業の特徴や作業の安全化・機械の保守で必要な知識、関係法令や災害事例を学習します。
また、受講方法にはいくつかありますが、Web(オンライン)講座でも受講が可能です。
CIC日本建設情報センターでは、プレス機械作業主任者能力向上教育のWeb講座を用意しております。モチベーションを維持しながら効率的に学習を進められる内容ですので、ぜひ受講をご検討ください。
