国家資格の電気工事施工管理技士を目指している方へ向けて、資格取得後の実際の仕事内容や1日の仕事の流れをご紹介します。
また、電気工事施工管理技士を生涯の仕事として良いか迷われている方に向けて、将来性やスキルアップについても触れていますので、ぜひご一読ください。
公開日:2023年11月24日 更新日:2026年2月10日

国家資格の電気工事施工管理技士を目指している方へ向けて、資格取得後の実際の仕事内容や1日の仕事の流れをご紹介します。
また、電気工事施工管理技士を生涯の仕事として良いか迷われている方に向けて、将来性やスキルアップについても触れていますので、ぜひご一読ください。
建設業で現場と言えば、まずはゼネコンが思い浮かぶのではないでしょうか。
その「ゼネコン」とはどんなところで、実際に何をしているのか見ていきましょう。
まず、ゼネコンとはゼネラルコントラクターの略称で、総合建設業者のことです。
建築・土木工事一式を発注者から直接請負い、工事全体のとりまとめを行います。
反対に、機械設備工事や電気設備工事のみを担うのが、サブコンと呼ばれる専門会社です。
ゼネコンには建築または土木の施工管理技士を取得している人が多く、電気工事施工管理技士は少数派となります。
主な仕事は現場管理です。
具体的には、安全管理・工程管理・品質管理・原価管理の4つに分けられます。
電気工事施工管理技士の職務の中でも一番大切なのは、安全管理と言えます。
現場には様々な工種が混在し、日々作業内容は変わっていきます。
また、特別高圧や高圧といった電圧を扱う作業は特に危険度も高く、大きな災害に繋がる恐れがあります。
そのような環境において、実際に作業している職人さんに対しての安全教育、適切な手順の確認と指示は何よりも重要です。
工程管理には、安全に作業するため、手戻りをしないため、次工程にスムーズに取り掛かるためなど、いくつもの重要な役割があります。
他工種との調整、進捗状況の管理、適切なタイミングでの材料や資機材の手配といった、先を見て動くことが必要な職務です。
品質管理では、材料受入検査と工程内検査の2つがあります。
材料受入検査では、施工に使用する材料が現場に届いた際に、発注したものと同じ正しいものが届いているか、その品質は要求品質を満たしているか(不良品がないかなど)を確認します。
一方の工程内検査では、職人さんが行った作業が正しく行われているか、要求品質を満たしているかを確認していきます。
これは言葉の通り、発注者との契約金額があり、社員給与や会社経費などを差し引いて利益が残るように、実行予算を組んで工事に臨み、その予算を超えないように管理していきます。
電気工事施工管理技士を取得した後に、スキルアップとして「建築設備士」を取得する人も多くいます。
電気設備設計は難易度の高い計算も多くありますし、実際に現場を知っていないと設計できない、経験が物を言うこともあります。
若いうちは現場で経験を積み、一定の年齢になったときに電気設備設計に転向する選択肢もあります。
次に具体的な仕事の流れをタイムスケジュール形式で紹介します。
あくまでひとつの例になりますので、参考までにイメージしてください。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| ~7:30 | 現場到着/当日の作業指示内容の確認/図面・作業指示書の準備 |
| 8:00 | 全体朝礼(当該現場に関係する全員で、現場状況・全体注意事項を共有) |
| 8:15 | KYKミーティング(電気工事に携わる人のみで進捗・手順・注意事項を確認。電気工事施工管理技士が指揮) |
| 8:30~ | 品質管理/施工図チェック など |
| 10:00 | 職人さんの10時休憩(コミュニケーションを取りつつ、不具合や問題がないか相談) |
| 12:00 | お昼休憩 |
| 13:00 | 工程会議(全工種の職長・施工管理技士で午前の進捗確認、明日の作業内容確認) |
| 13:30~ | 品質管理/施工図チェック など |
| 15:00 | 職人さんの15時休憩(10時休憩と同様に相談・調整) |
| 16:00 | 17:00終業に向けて当日のまとめ・チェック |
| 17:00 | 現場作業終了 |
| 17:00~ | 施工図・書類作成/チェック/事務処理 |
| 21:00頃 | 帰宅 |
停電作業は主に改修工事や増築工事で発生します。
現状で使用されている建物であれば、その使用状況に支障がない時間帯で行うか、仮設電源を準備した上で切り替えを行います。
いずれの方法にしても手順や作業方法を誤ると、既存の施設に不具合を起こす恐れや事故が発生する恐れがあります。
停電作業で電気工事施工管理技士が果たす役割は大きいといえます。
| タイミング | 内容 |
|---|---|
| 作業開始2時間前 | 現場到着/資機材の準備 |
| 作業開始30分前 | 職人さん・電気管理技術者さんとスケジュール・手順の最終確認 |
| ~停電まで | 各所の最終安全確認 |
| 停電開始時 | 各所担当者と合図を取って停電 |
| 復電前 | 電気管理技術者さんと試験内容・試験結果の最終確認 |
| 復電時 | 各所担当者と合図を取って復電 |
| 復電後 | 異常箇所がないか全体をチェック |
| 当日作業終了後 | 報告書ほか書類作成 |
電気工事施工管理技士としては、ゼネコンやサブコンなど活躍できる会社は様々ですが、ゼネコンで働くことで得られるやりがいは、サブコンで得られるものとは少し異なります。
ゼネコンは建築・土木工事のプロ集団であるため、電気のスペシャリストが集まるサブコンに比べ、工事全体をより深く知ることができます。
ゼネコンは元請け業者として、発注者と打ち合わせをする機会も多くあります。
実際にどのような人がどのような使い方をする建物なのかを把握した上で、施工方法やシステムの検討ができます。
電気工事施工管理技士の実際の仕事内容や働きはわかったけれど、自分には向いているだろうか…とまだ迷われていませんか。
現場で電気工事施工管理技士として従事している立場から感じる「この仕事に向いている人」は、以下のような特徴があります。
施工管理技士をしている人の多くは「自分はものづくりが好きだ」と感じているようです。
真っ更な何もない土地に長い期間をかけて、暑い夏も、寒い冬も、壁や屋根が出来上がるまでは雨風や日光と共に働きます。
しかし多くの人と協力し、新しいものを作っていくこの仕事は何にも代えがたい大きな達成感を得られます。
ものづくりというと、ハンドメイドや日曜大工のような身近なことが連想されると思いますが、建築・土木も立派なものづくりと言えるでしょう。
現場は多くの人が携わり、一つのものを作っていきます。
施工管理技士は現場のリーダーとして、全体をとりまとめていく役割を担います。
だからこそ、常に明るく前向きな姿勢が求められます。
また、チームワークが得意でリーダーシップのある人が向いていると言われます。
個々のスキルが秀でていることも大切ではありますが、向かう方向がバラバラではせっかくのスキルが生きてきません。
一方で、皆が同じ方向を向いて進んでいった現場は、手戻りも少なく品質の良い建物を施工することができます。
縁の下の力持ちとして地道な作業を厭わずにコツコツ続けられる人、整理整頓が得意な人も施工管理技士に向いていると言えます。
もちろん毎日やらなければいけない仕事も多く、建設業法上作成しなければならない書類も山ほどあります。
施工管理=現場、というイメージが強いと思いますが、書類作成などの事務作業をきちんとできる縁の下の力持ちタイプの人もとても大切な存在です。
だんだん電気工事施工管理技士を目指す決意が固まってきましたでしょうか。
「施工管理技士は取得までも大変、長く続けられる仕事なのかな」と不安を感じてはいませんか。
電気工事施工管理技士に限らず、建設業の現状と、施工管理技士の将来性について考えていきましょう。
建設業界は深刻な人手不足を抱えている一方で、仕事が溢れている状況が長く続いています。
施工管理職や職人さんの供給が現場の需要に追いついておらず、建設業のDX化が急務とされています。
とは言え、実際の現場ではまだまだ「人」が必要とされています。
人手不足が起こっている原因としてまずは建設業従事者の高齢化が挙げられます。
高齢化による退職者の増加の一方で、「きつい」イメージが根強いためか若年層の入職者数は減少しています。
施工管理技士は今後も必ず必要とされる資格・職種であり、各企業からの需要が高まっていると言えます。
2050年カーボンニュートラル達成へ向けて、太陽光発電の導入や電気自動車の普及促進が叫ばれています。
設備の老朽化に伴う高効率な機械や設備への更新・改修工事も増加しているため、電気工事施工管理技士の仕事はこの先もしばらく増加していくと見られます。
電気工事施工管理技士を目指している方へ向けて、日々の仕事内容ややりがい、今後の見通しについてを綴りました。
電気工事施工管理技士の仕事は、人々の生活に密接に関わる「電気」を扱う社会的信用も高い内容です。
資格を取得するまでにも苦労がありますが、その分達成感の大きな仕事です。
まずは資格試験に合格して、一緒に電気工事施工管理技士として働きましょう。

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