
1級建築施工管理技士は、いくつか種類のある施工管理技士のうちの1つで、独学でも合格を狙える国家資格です。実際に仕事と勉強を両立しながら、独学で合格している方も少なくありません。
ただし国家資格である以上、闇雲に勉強するだけでは合格できない難易度があります。特に第二次検定(実地試験)の記述対策やモチベーション維持など、時間や単なる勉強方法以外の壁も存在します。自分の現状の実力を把握し、試験日から逆算して計画的に対策することが大切です。
この記事では、1級建築施工管理技士に独学で合格するための勉強方法や必要な勉強時間、おすすめのテキストの選び方について解説します。これから資格取得を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

1級建築施工管理技士は独学で合格できる?

まずは、1級建築施工管理技士の独学で知っておきたい基本的な情報をご紹介します。
独学での合格は十分に可能
結論からお伝えすると、1級建築施工管理技士は独学での合格が十分に可能です。多くの受験者は建設会社などで働きながら試験勉強に取り組んでいるため、時間の都合的な問題からも独学を選択するケースは珍しくありません。
ただし、「独学で受かる=簡単な試験」ではない点にご注意ください。自分に適したテキストを選び、正しい勉強法で時間を積み重ねることが大切です。
合格率や試験内容から見る難易度
独学での合格が狙えるとはいえ、簡単な試験というわけではありません。以下の表は、過去3年間の合格率の推移をまとめたものです。
| 年度 |
第一次検定(学科試験) |
第二次検定(実地試験) |
| 令和6年度 |
36.2% |
40.8% |
| 令和5年度 |
41.6% |
45.5% |
| 令和4年度 |
46.8% |
45.2% |
数字だけ見ると「受験者の半分近くが合格している」ように見えますが、第二次検定に進めるのは第一次検定の合格者のみです。ストレートで合格できる可能性は低くなるため、決して油断できない国家資格といえます。
独学の難しいポイント
独学で合格を目指す場合、難しいポイントといえるのは以下の3点です。
| モチベーションの維持 |
仕事と勉強の両立がハード。分からない問題に直面した時や仕事が忙しい時、独学では挫折しやすい |
| 第二次検定(経験記述)の対策 |
自分の経験を文章にする「経験記述」は、正解が決められていない。自分の文章を客観的に採点・添削してくれる講師がいないため、工夫が必要 |
| 法改正への対応 |
建設業法や試験制度は定期的に改正される。独学の場合、最新の法規変更や出題形式の変更情報を自分で収集する必要がある |
難しいポイントをあらかじめ把握した上で、より万全な計画を立てることでモチベーションを維持したまま試験対策を継続しやすくなります。具体的な勉強方法や必要な勉強時間は後述するので、ぜひ参考にしてみてください。
1級建築施工管理技士の独学合格に必要な勉強時間

ここからは、1級建築施工管理技士の独学合格に必要な勉強時間を解説します。第一次検定・第二次検定の比率やスケジュール例も見ていきましょう。
勉強時間の目安は100〜400時間
合格に必要な勉強時間は、受験者の実務経験や基礎知識によって大きく異なります。目安としては100〜400時間程度です。
| 区分 |
勉強時間 |
該当する人 |
| 初学者・自信がない人 |
300〜400時間 (約半年〜) |
・2級建築施工管理技士を持っていない
・大学等の指定学科を卒業していない
・現場経験が浅い場合など |
| 実務経験豊富・基礎知識あり |
100〜150時間 (約1〜3ヶ月) |
・すでに2級を取得している
・普段から施工管理業務に深く携わっている場合など |
自分の実力からどのくらいの勉強時間が必要か目安を把握しておきましょう。
第一次検定と第二次検定の比率
勉強の計画を立てる際、勉強時間の配分もしておきましょう。第一次検定と第二次検定では対策の内容が異なるためです。
第一次検定は「知識・法規」を問うマークシート方式(一部応用能力問題あり)が中心です。過去問を繰り返し解くことで知識を定着させやすいため、全体を通して長い時間はかかりません。
一方、第二次検定は「記述・施工管理法」が中心です。特に経験記述は、実際に文章を書いて修正する作業が必要なため、1問あたりの学習時間が長くなります。第二次検定の対策には、第一次検定よりも多めの時間を確保しておくか、第一次検定が終了したら、すぐに切り替えて取り組むことが大切です。
1日の勉強スケジュール例
以下の表は、1日の勉強スケジュールの例をまとめたものです。
| 区分 |
合計時間 |
組み立て方 |
| 平日 |
2時間 |
・通勤時間・昼休憩:30分〜1時間(過去問アプリや単語帳でインプット)
・帰宅後:1時間(テキストを読み込む、記述の練習などじっくり取り組む学習) |
| 休日 |
3〜4時間 |
・まとまった時間で過去問を年度別に解く
・模擬試験を行う |
大切なのは「毎日少しずつでも触れる」ことです。毎日繰り返し情報に触れることで記憶の定着率が上がります。また、習慣化されることで勉強開始のハードルも下がるため、平日はスキマ時間の活用、休日はまとまった時間での対策を意識して取り組んでみてください。
1級建築施工管理技士の勉強で大切な3つのポイント

1級建築施工管理技士を勉強する上で大切なポイントは、主に以下の3つです。
- 過去問を繰り返し解く
- テキストと過去問題は併用する
- 模擬試験と「経験記述」の対策で無駄なく力をつける
ポイントを把握することで、限られた時間で効率的に合格を目指せます。それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
ポイント1. 過去問を繰り返し解く
独学で外せないのが、過去問を繰り返し解くことです。目安として、過去5〜7年分の問題を徹底的に解いておきましょう。
最初のうちは専門用語が分からず、ほとんど解けないかもしれません。ただし、解説を読み込んで何度も解き直すことで、「どのような問題が出るか」「どんなひっかけポイントがあるか」など出題傾向を掴めます。
ポイント2. テキストと過去問題は併用する
過去問の繰り返しは大切ですが、ただ解くだけでは断片的な知識しか身につきません。過去問で分からない用語や新しい工法が出てきたら、必ずテキスト(参考書)を併用して詳細を確認しましょう。
特に建築施工管理は、図面や現場の収まりをイメージできるかが大切です。図解や写真が豊富なテキストを選び、文字情報と現場のイメージを結びつけることで、記憶に残りやすくなります。
ポイント3. 模擬試験と「経験記述」の対策で無駄なく力をつける
試験直前期には、まとまった時間を確保して模擬試験を行いましょう。本番の時間配分や解答スピードを体感しておくことで、試験当日特有の焦りを防げます。
また、独学の最大の難関である第二次検定の「経験記述」対策も大切です。頭で考えるだけでなく、 必ず実際に手書きで文章を作成してみてください。誤字や文章構成の不自然さは記述してみないと分からないためです。
可能であれば、職場の上司や資格保有者に添削してもらいましょう。もし身近に頼める人がいない場合は、通信講座の添削サービスなどを短期で利用するのも1つの方法です。
独学におすすめのテキスト・過去問題集の選び方

独学では、自分に最適なテキスト・過去問題集の選択が欠かせません。失敗しないための選び方としては、主に以下の3つです。
- 解説が詳しく分かりやすいものを選ぶ
- 実績のある企業から出版されているものを選ぶ
- 最新の法改正・試験制度に対応しているか
それぞれの内容について詳しく解説します。
選び方1. 解説が詳しく分かりやすいものを選ぶ
問題集は、正解の選択肢だけでなく「なぜその選択肢が間違いなのか」まで詳しく解説されているものを選びましょう。間違いの選択肢まで解説が充実していることで、テキストに戻って調べる手間が減って学習効率が上がるためです。
また、イラストや図解など文字だけでなく視覚的に分かりやすい情報があるものをおすすめします。
選び方2. 実績のある企業から出版されているものを選ぶ
長年出版されているシリーズや講座機関が出版しているテキストは、過去の出題データを分析して作られています。
実績のある機関は、独自のノウハウをもとにつまづきやすいポイントや出題されやすいポイントが整理されているため、安心して取り組みやすいのが魅力です。
選び方3. 最新の法改正・試験制度に対応しているか
テキストは、必ず受験年度に対応した最新版を購入してください。建設業法や試験制度は改正されることがあり、古いテキストでは間違った知識が定着してしまう可能性があるためです。
安いからといって、フリマアプリなどで中古のテキストを安く購入するのは避けましょう。
【2026年度最新】CIC日本建設情報センターのテキスト・問題集

テキストや過去問題集選びに迷ったら、CIC日本建設情報センターのものがおすすめです。CIC日本建設情報センターでは、独学者に向けたテキスト・問題集を用意しており、それぞれで人気を集めています。
CIC日本建設情報センターのテキスト
CICのテキストは豊富なノウハウを活かして、1級建築施工管理技士の広い出題範囲の中から 「合格に必要な要点」 を凝縮しているのが特徴です。満点を目指すのではなく、最短ルートで合格ラインを突破するために設計されています。
- 要点凝縮
忙しい社会人でも効率よく学べるよう、出る順・重要度順にポイントを整理。
- 分かりやすい解説
初学者でも理解しやすいよう、丁寧な解説と図解を掲載。
- 最新情報対応
毎年の法改正や試験傾向を反映した最新版を発行。
信頼できる機関のテキストで集中して取り組みたい方におすすめです。

▶『1級建築施工管理技士 第一次検定 テキスト』

▶【2026年度版】『1級建築施工管理技士 第二次検定 テキスト&過去問題集』
CIC日本建設情報センターの過去問題集
過去問題集では、過去7年分の試験問題が用意されています。分野別に分けられているため、各分野のポイントを効率的に定着できるのが特徴です。
- 7年間/7年分の収録
繰り返し解くことで出題傾向を把握可能
- 選択肢ごとの解説
各問題で選択肢ごとの解説つき
- 分野別の収録
弱点の把握から克服まで効率的に実践可能
また、第二次検定のテキストは問題集と一体化しています。過去10年間の問題が掲載されており、プロによる記述試験対策が1冊で解決します。初学者でも合格につながる書き方が学べるため、ぜひご検討ください。

▶ 【2026年度版】『1級建築施工管理技士 第一次検定 分野別過去問題集』

▶【2026年度版】『1級建築施工管理技士 第二次検定 テキスト&過去問題集』
1級建築施工管理技士の独学でよくある質問

ここでは、1級建築施工管理技士の独学でよくある質問についてまとめました。
テキストと問題集の両方が必要ですか?
両方の利用をおすすめします。テキストで基本的な知識を身につけて問題集で応用力を養えるためです。
また、過去問は答えをただ暗記すれば良いわけではありません。テキストと併用しながら弱点を克服していくことが大切です。
独学で第二次検定(経験記述)の対策は可能ですか?
可能ですが、客観的な視点での添削が不可欠です。自分の経験を論理的に伝える文章力が必要なため、独学の場合は上司や資格保有者に見てもらいましょう。プロの記述方法が学べるテキストを選ぶことも大切です。
勉強はいつ頃から始めれば良いですか?
初学者の場合は試験の半年前、実務経験がある方でも3ヶ月前には始めましょう。仕事をしながらの勉強になるため、余裕を持ったスケジュールを立てて毎日少しずつでも継続することが大切です。
まとめ

この記事では、1級建築施工管理技士に独学で合格するためのポイントを解説しました。1級建築施工管理技士は、独学でも十分に合格を狙えますが、計画的な対策が欠かせません。
また、必要な勉強時間は受験者の実力で異なりますが、目安は100〜400時間です。過去問題の反復とテキストの併用によって効率よく知識が定着します。テキスト・問題集は分かりやすさ・使いやすさも含めた最適な1冊を選びましょう。
CIC日本建設情報センターでは、1級建築施工管理技士のテキスト・問題集を提供しています。どちらも要点を分かりやすくまとめ、初学者でも最短で合格を目指す内容となっているため、テキスト選びでお悩みの方は、ぜひ利用をご検討ください。