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実務経験なしでもなれる?土木施工管理技士の受験資格をやさしく解説!

公開日:2024年1月12日 更新日:2026年2月10日

実務経験なしでもなれる?土木施工管理技士の受験資格をやさしく解説!

実務経験なしでもなれる?土木施工管理技士の受験資格をやさしく解説!

「土木施工管理技士って実務経験がなくてもなれる?」「受験資格を詳しく知りたい」とお考えではありませんか?

結論から言うと、土木施工管理技士は実務経験なしで免状を取得することはできません。第二次検定の受験にあたり、実務経験が必須となるためです。

この記事では、土木施工管理技士の受験資格(1級・2級)と、実務経験として認められる例/認められない例をまとめて解説します。受験前の条件確認にお役立てください。


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目次

「実務経験なし」でも土木施工管理技士になれるのか?

結論からお話しすると、実務経験がない状態で土木施工管理技士にはなれません

土木施工管理技士の第二次検定を受験する際に、実務経験を要するためです。

ただし、2級土木施工管理技士の第一次検定までであれば実務経験は必要としません。満17歳以上の方であれば、学歴問わず受験が可能です。

また、令和6年度以降は土木施工管理技士の受験資格・実務経験の条件が緩和される旨が発表されています。例えば、1級土木施工管理技士の第一次検定は満19歳以上であれば受験できるようになります。

このほか、1級・2級の第一次検定に合格すれば「技士補」として扱われます。技士補として実務経験を3年以上積めば第二次検定の受験が可能です。

受検資格

土木施工管理技士の受験資格

土木施工管理技士の受験資格は、1級・2級で異なる傾向です。ここでは、それぞれの受験資格について、実務経験年数とあわせて解説します。

2級土木施工管理技士の受験資格

2級土木施工管理技士の受験資格は、「第一次検定のみ」「第一次・第二次検定の同時受験」「第二次検定のみ」で内容が異なります。

第一次検定のみ受験

第一次検定のみ受験する場合、満17歳以上であれば学歴問わず受験が可能です。実務経験も不要です。

第一次検定・第二次検定を同時受験

第一次検定と第二次検定を同時受験する場合は、第一次検定の年齢条件にあわせて、以下の表にある実務経験のいずれかを満たす必要があります。

No 学歴 実務経験年数(指定学科) 実務経験年数(指定学科以外)
1 大学/専門学校「高度専門士」 1年以上 1年6ヶ月以上
2 短期大学/高等専門学校/専門学校「専門士」 2年以上 3年以上
3 高等学校/中等教育学校/専門学校(高度専門士・専門士を除く) 3年以上 4年6ヶ月以上
4 その他 8年以上

学歴・指定学科によって実務経験年数が異なるため、受験前に自分が満たす年数を確認しておきましょう。

第二次検定のみ受験

第一次検定の免除者に該当する場合、2級土木施工管理技士の第二次検定のみ受験できます。免除条件は以下の通りです。

No 第一次検定免除条件
1 平成28年度〜令和2年度の2級土木施工管理技術検定「学科試験」を受検し合格した者で、実務経験年数を満たした方
2 技術士法による第二次試験のうち、所定の技術部門に合格した者で、第二次検定の受験資格を有する方
3 高等学校/中等教育学校卒業後、平成27年度までの2級技術検定の学科試験に合格し、その後大学を卒業した者で、所定の条件を満たし第二次検定を受検しようとする方(※土木施工管理に関する1年以上の実務経験を要する)

第一次検定の免除条件はいくつかあります。過去に2級土木施工管理技士を受験した方や、指定部門の技術士に合格している方は、必ず免除条件を確認してください。

1級土木施工管理技士の受験資格

1級土木施工管理技士は2級の上位資格であり、受験資格が定められています。また、令和6年度以降は1級の第一次検定が満19歳以上で受験できるよう改正されます。1級取得を目指す方は、第一次検定から挑戦するのも選択肢です。

第一次検定と第二次検定を同時受験

第一次検定と第二次検定を同時に受験する場合、受験資格は以下の通りです(令和5年度の内容)。

区分 学歴または資格 実務経験年数(指定学科) 実務経験年数(指定学科以外)
学歴 大学/専門学校「高度専門士」 3年以上 4年6ヶ月以上
短期大学/高等専門学校/専門学校「専門士」 5年以上 7年6ヶ月以上
高等学校/中等教育学校/専門学校(高度専門士・専門士を除く) 10年以上 11年6ヶ月以上
その他 15年以上
2級合格者 2級土木施工管理技術検定合格者 2級合格後の実務経験 5年以上
2級合格者(5年未満) 合格後5年未満の方:高等学校/中等教育学校/専門学校(高度専門士・専門士を除く) 9年以上 10年6ヶ月以上
合格後5年未満の方:その他 14年以上
主任技術者経験 専任の主任技術者の経験が1年(365日)以上ある者 2級合格後の実務経験 3年以上
2級合格者(3年未満) 2級合格後3年未満の者:短期大学/高等専門学校/専門学校「専門士」 7年以上
2級合格後3年未満の者:高等学校/中等教育学校/専門学校(高度専門士・専門士を除く) 7年以上 8年6ヶ月以上
2級合格後3年未満の者:その他 12年以上
2級なし 2級土木の資格のない者:高等学校/中等教育学校/専門学校(高度専門士・専門士を除く) 8年以上 11年以上
2級土木の資格のない者:その他 13年以上

2級と比較して実務経験年数が長くなったり、条件が複雑になったりします。受験前に自分が満たしやすい条件を確認しておくとよいでしょう。

第二次検定のみ受験

1級の第二次検定のみ受験する場合、受験資格は以下の通りです。

  • 令和3年度以降の「第一次検定・第二次検定」を受験し、第一次検定のみ合格した者
  • 技術士法による第二次試験のうち、所定の技術部門に合格した者で、1級土木施工管理技術検定・第一次検定の受検資格を有する者

過去に受験して1級の第一次検定に合格している方であれば、第一次検定は免除されます。また、技術士の一部部門に合格している方で実務経験年数を満たしている場合、第二次検定のみの受験が可能です。


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作業服の男性

土木施工管理技士の実務経験を具体的に紹介

ここまでで、土木施工管理技士の実務経験の概要や受験資格について解説しました。では、実務経験にはどのような工事が含まれるのでしょうか。

ここでは、土木施工管理技士の実務経験に含まれる工事がどういったものか、具体例を紹介します。

土木施工管理技士の実務経験として認められる工事

土木施工管理技士の実務経験として認められる工事の例は以下の通りです。

  • 河川工事:築堤工事、護岸工事、水制工事、床止め工事、取水堰工事、水門工事、樋門(樋管)工事、排水機場工事、河道掘削(浚渫工事)、河川維持工事(構造物の補修)
  • 道路工事:道路土工(切土、路体盛土、路床盛土)工事、路床・路盤工事、舗装(アスファルト、コンクリート)工事、法面保護工事、中央分離帯設置工事、ガードレール設置工事、防護柵工事、防音壁工事、道路施設等の排水工事、トンネル工事、カルバート工事、道路付属物工事、区画線工事、道路維持工事(構造物の補修)など
  • 海岸工事:海岸堤防工事、海岸護岸工事、消波工工事、離岸堤工事、突堤工事、養浜工事、防潮水門工事
  • 砂防工事:山腹工工事、堰堤工事、渓流保全(床固め工、帯工、護岸工、水制工、渓流保護工)工事、地すべり防止工事、がけ崩れ防止工事、雪崩防止工事
  • ダム工事:転流工工事、ダム堤体基礎掘削工事、コンクリートダム築造工事、ロックフィルダム築造工事、基礎処理工事、原石採取工事、骨材製造工事
  • 港湾工事:航路浚渫工事、防波堤工事、護岸工事、けい留施設(岸壁、浮桟橋、船揚げ場等)工事、消波ブロック製作・設置工事、埋立工事
  • 土地造成工事:切土・盛土工事、法面処理工事、擁壁工事、排水工事、調整池工事、墓苑(園地)造成工事、分譲宅地造成工事、集合住宅用地造成工事、工場用地造成工事、商業施設用地造成工事、駐車場整備工事
  • 農業土木工事:圃場整備・整地工事、土地改良工事、農地造成工事、農道整備(改良)工事、用排水路(改良)工事、用排水施設工事、用排水施設工事、草地造成工事、土壌改良工事
  • 森林土木工事:林道整備(改良)工事、擁壁工事、法面保護工事、谷止工事、治山堰堤工事
  • 公園工事:広場(運動広場)造成工事、園路(遊歩道・緑道・自転車道)整備(改良)工事、野球場新設工事、擁壁工事
  • 地下構造物工事:地下横断歩道工事、地下駐車場工事、共同溝工事、電線共同溝工事、情報ボックス工事、ガス本管埋設工事
  • 橋梁工事:橋梁上部(桁製作・運搬・架設・床版・舗装)工事、橋梁下部(橋台・橋脚)工事、橋台・橋脚基礎(杭基礎・ケーソン基礎)工事、耐震補強工事、橋梁(鋼橋、コンクリート橋、PC橋、斜張橋、つり橋等)工事、歩道橋工事
  • トンネル工事:山岳トンネル(掘削工、覆工、インバート工、坑門工)工事、シールドトンネル工事、開削トンネル工事、水路トンネル工事
  • 土木構造物解体工事:橋脚解体工事、道路擁壁解体工事、大型浄化槽解体工事、地下構造物(タンク)等解体工事
  • (一部条件付き例):建築工事(ビル・マンション等)に関する一部の杭工事等、個人宅地工事に関する一部の杭工事等、浄化槽工事(大型)、機械等設置工事(タンク・煙突等の基礎)、鉄管・鉄骨製作(橋梁・水門扉の工場製作)

表をみると、それぞれの工事の中で該当する作業が異なります。自分が従事する工事内容が実務経験に該当するか、事前に確認しておきましょう。

土木施工管理技士の実務経験として認められない工事

一方で、土木施工管理技士の実務経験として認められない工事の例は以下の通りです。

  • 建築工事(ビル・マンション等):躯体工事、仕上工事、基礎工事、杭頭処理工事、建築基礎としての地盤改良工事(砂ぐい、柱状改良工事等含む)など
  • 個人宅地内の工事:造成工事、擁壁工事、地盤改良工事(砂ぐい、柱状改良工事等含む)、建屋解体工事、建築工事及び駐車場関連工事、基礎解体後の埋戻し、基礎解体後の整地工事など
  • 解体工事:建築物建屋解体工事、建築物基礎解体工事など
  • 上水道工事:敷地内の給水設備等の配管工事など
  • 下水道工事:敷地内の排水設備等の配管工事など
  • 浄化槽工事:浄化槽設置工事(個人宅等の小規模な工事)など
  • 外構工事:フェンス・門扉工事等囲障工事など
  • 公園(造園)工事:植栽工事、修景工事、遊具設置工事、防球ネット設置工事、墓石等加工設置工事など
  • 道路工事:路面清掃作業、除草作業、除雪作業、道路標識工場製作、道路標識管理業務など
  • 河川・ダム工事:除草作業、流木処理作業、塵芥処理作業など
  • 地質・測量調査:ボーリング工事、さく井工事、埋蔵文化財発掘調査など

土木施工管理技士の実務経験として認められない作業・業務

実務経験に認められる工事だったとしても、土木工事の施工に直接的に関わらない作業であれば、実務経験に該当しません。具体的には以下のような作業です。

  1. 工事着工以前における設計者としての基本設計・実施設計のみの業務
  2. 測量、調査(点検含む)、設計(積算を含む)、保守・維持・メンテナンスなどの業務(※ただし、施工中の工事測量は認められる)
  3. 現場事務、営業等の業務
  4. 官公庁における行政及び行政指導、研究所、学校(大学院等)、訓練所等における研究、教育及び指導等の業務
  5. アルバイトによる作業員としての経験
  6. 工程管理、品質管理、安全管理等を含まない雑役務のみの業務、単純な労務作業等
  7. 単なる土の掘削、コンクリートの打設、建設機械の運転、ゴミ処理等の作業、単に塗料を塗布する作業、単に薬液を注入するだけの作業など

実務経験に該当しない作業に従事し続けた場合、必要条件分の経験年数を積んでも土木施工管理技士の第二次検定は受験できません。該当する工事・業務に従事して、経験年数を満たしてください。

よくある質問

ここでは、土木施工管理技士の実務経験に関してよくある質問をまとめました。

①実務経験にある指定学科って何ですか?

指定学科は、国土交通省が定めている学科のことです。土木施工管理技士においては、以下の学科を指します。

  • 土木工学科
  • 農業土木科
  • 森林土木科
  • 鉱山土木科
  • 砂防学科
  • 治山学科
  • 都市工学科
  • 衛生工学科
  • 交通工学科
  • 建築学科
  • 緑地科
  • 造園科

実務経験年数は、指定学科を卒業したかどうかに影響を受けるため、事前に情報を確認しておきましょう。

②今から土木施工管理技士を取得する場合、何から始めたらいいですか?

今から土木施工管理技士を取得する場合、2級の取得から始めましょう。2級の方が1級よりも実務経験年数が少なく、取得しやすいためです。

また、2級を取得すると、1級の受験に必要な実務経験年数が「資格なしの高卒の方」などと比較して少なくなる場合があります。そのため、効率よく1級までの取得を目指すことが可能です。

ただし、令和6年度以降は第一次検定の受験に実務経験年数が必要なくなります。1級の第二次検定も第一次検定合格後3年間の実務経験で条件を満たせるため、制度改正後は、1級の第一次検定合格を目指すのがよいといえるでしょう。

③もし実務経験証明書の内容と事実に相違があった場合はどうなるの?

もし、実務経験証明書の内容と事実との相違が判明した場合、資格者証が取消されます。

加えて、取り消された技術者が現場に従事していた場合、許可行政庁より建設業法に基づいた監督処分(営業処分)などが執行されるでしょう。

そのため、実務経験証明書の内容と事実の相違を防ぐためにも、実務経験を積む段階で該当する業務かどうかの見極めを十分に行ってください。

まとめ

本記事では、土木施工管理技士の受験資格について、実務経験に該当する業務とあわせて解説しました。

土木施工管理技士は、実務経験なしで取得できる資格ではありません。令和6年度以降で第一次検定の受験に実務経験要項はなくなりましたが、第二次検定を受験する際に最低でも3年以上の実務経験を要します。

また、実務経験に該当する工事には複数の種類があり、内容によっては実務経験に該当しない場合があります。本記事を参考にして、事前に十分確認しておきましょう。


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