公開日:2025年9月1日 更新日:2025年9月1日
ショベルローダーを操縦するためには定められた講習を受講し、資格を取得する必要があります。その講習のひとつがショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育です。
ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育で操縦できる車両とできない車両、またおすすめの受講方法などに関して解説していきましょう。
建設現場や土木作業現場で活躍する大型車両の1つが、ショベルローダーです。ショベルローダーを操縦するためには資格が必要であり、資格を得るために受講が義務づけられているのが、ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育や技能講習といった講習です。
ここではショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育を中心に解説していきます。
ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育の受講義務があるのは、最大荷重が1t未満のショベルローダーを操縦する方全員です。特別教育は法律上受講が義務づけられており、もし未受講の方が業務に就いた場合は作業者はもちろんのこと、雇用者にも罰則がありますのでご注意ください。
ショベルローダーを操縦する資格を得るには、特別教育以外に技能講習を受講する方法もあります。技能講習を受講して得られるのは、最大荷重1t以上のショベルローダーを操縦する資格です。そのため特別教育よりも、より長い講習期間が設定されています。
ショベルローダーを操縦するために取得する資格の正式名は「ショベルローダー等運転者」と言います。つまり、ショベルローダーに限らず、他の重機などの運転も可能です。
ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育を修了して操縦できる重機はショベルローダー以外に、フォークローダーやログローダーなどが挙げられます。共通点は「荷役機器」であるという点です。
ショベルローダーと見た目や役割が似ている重機に、ホイールローダーがありますが、ホイールローダーは法律の区分上「建設機器」に分類されるため、ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育を修了しても操縦はできません。ホイールローダーの操縦資格が得られる講習を受講しましょう。
なお、特別教育で得られる資格は、あくまでも作業現場内での操縦に限ります。公道走行が可能なショベルローダーを公道で走らせるためには、そのショベルローダーに対応した自動車免許の取得が必須となりますのでご注意ください。
続いてショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育の概要を解説していきましょう。ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育は、講習を受講することで修了が可能です。とくに試験などはありませんので、その点では取得しやすい資格といえるでしょう。
ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育の受講科目と科目ごとの受講時間を確認していきましょう。
受講科目 | 受講時間 | |
---|---|---|
学科科目 | ショベルローダー等の走行に関する知識 | 2時間 |
ショベルローダー等の荷役に関する知識 | 2時間 | |
ショベルローダー等の力学に関する知識 | 1時間 | |
関係法令 | 1時間 | |
実技科目 | ショベルローダー等の走行の操作 | 4時間 |
ショベルローダー等の荷役の操作 | 2時間 | |
合計受講時間 | 12時間 |
ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育を修了するためには学科4科目6時間、実技2科目6時間の合計12時間の受講が必要です。特別教育は業務上受講必須の講習ですので、原則としては就業時間内で受講する形となります。
受講時間の合計が12時間ですので、一般的には2日間で取得する資格です。
ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育にはいくつかの受講方法があります。それぞれの受講方法と、メリット・デメリットを紹介しましょう。
ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育を実施している、団体や企業は全国に存在します。こうした外部団体の講習会に参加し、資格を取得する方法があります。
メリットは、申し込みをするだけでなにも用意する必要がないこと、学科科目から実技科目まで専門講師による質の高い講義が受講できることです。デメリットは、開催日程や場所、さらに費用面の問題があることです。
外部の講習会は常に開催されているわけではありません。また、開催会場も限定され、自社の近隣で実施されていないというケースも考えられます。開催のタイミングが外部団体次第となるため、自社の業務状況によっては、なかなか受講できないというデメリットもあるのです。また、実施会場が遠方だった場合、そこまでの移動費用や講習が2日がかりのため、宿泊が必要になった場合の宿泊費用なども負担する必要があります。受講料以外にも出費があるのはデメリットといえるでしょう。
特別教育は自社内で完結も可能です。特別教育の講師に選任要件はありませんので、ショベルローダーの業務経験が豊富な従業員を講師に選任し、自社で講習を実施する方法もあります。
メリットは費用を抑えて受講できることです。必要なのはテキスト代程度ですので、ほかの方法と比較すれば少ない費用で受講できます。また、受講のタイミングも自社次第ですので、業務の合間に開催をするなどの対応ができるのも、メリットといえるでしょう。
デメリットは講義の質の問題があります。自社内の従業員を講師とした場合、講師の専門家ではない方が講義を行うわけです。正しい知識を効率的に伝えられないケースもあるため、これは大きなデメリットとなります。
また、講義実施中は受講者はもちろんのこと、講師役の従業員も自社業務に就けなくなります。講師役に選任されるのは、経験豊富な従業員ですので、こうした経験のある方が現場に出られないことで、業務に支障が出る可能性も否定できません。
自社内でWeb(オンライン)講座を受講する方法があります。ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育のWeb(オンライン)講座を提供している企業や団体もあり、こうした企業の講座を自社内で受講するという方法です。
メリットは、受講料以外の費用が不要なこと、質の高い講義が受講できること、そして自社の都合に合わせて受講できることなどが挙げられます。ほかの2つの方法と比較してもメリットは多く、おすすめの受講方法といえるでしょう。
デメリットは2つ考えられます。まずは受講時に講師が目の前にいないという点です。講師は教えるだけではなく、受講者が真面目に受講しているかをチェックする監視役でもあります。その講師がいないことで、受講状況の確認が難しいという点が挙げられます。
もうひとつは、Web(オンライン)講座は実技科目の受講ができないという点です。実技科目に関しては、自社内で実施するしかなく、この点にも留意する必要があります。
デメリットはあるものの、それ以上にメリットが大きいのがWeb(オンライン)受講という方法です。Web(オンライン)講座を選ぶ場合に、注目すべきポイント等に関してまとめていきましょう。
Web(オンライン)講座をおすすめする大きな理由は、効率的に受講できるという点です。ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育の受講時間は合計12時間と、非常に長時間の講義になっています。効率よく受講することが何より重要であり、それを実現できるのは移動の必要もなく、講師の選任も不要なWeb(オンライン)講座です。
Web(オンライン)講座を選ぶ場合は、受講者がそれぞれ個々に受講できるようなシステムの講座に注目しましょう。より効率的な受講が可能となります。
Web(オンライン)講座のメリットは、専門講師による質の高い講義が受講できるという点です。ただし注意すべきはWeb(オンライン)講座であるという点です。Web(オンライン)講座は、当然ですが目の前に受講者がいない状況で講義動画を制作します。受講者の様子を見ながらの講義ではありません。そのためWeb(オンライン)講義に慣れている企業でないと、分かりやすい講義の提供を行うのが難しいという点に注意しましょう。
Web(オンライン)講座を選ぶ場合は、ほかの特別教育など、多くのWeb(オンライン)講座を提供している企業を選ぶのがおすすめです。
上記の通り、Web(オンライン)講座では、実技科目の受講ができません。実技科目は自社内で対応する形になりますが、この実技科目の進行をサポートしてくれるような講座を選ぶのがおすすめです。
Web(オンライン)講座で受講する場合の注目すべきポイントが、修了証の発行に関してです。修了証を発行してくれるかどうかはもちろんのこと、どのような形の修了証になるのかも確認しておきましょう。
おすすめは電子版(PDFなど)とカードタイプの、双方に対応している講座です。
最大荷重1t未満のショベルローダーをはじめ、荷役機器を操縦するためにはショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育を受講して修了しなければいけません。ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育の受講方法はいくつかありますが、おすすめはWeb(オンライン)講座での受講です。
Web(オンライン)講座を選ぶ場合は、Web(オンライン)講座のデメリットに対する対策や、メリットをより強く感じられる講座を選ぶのがおすすめです。
CIC日本建設情報センターでも、Web(オンライン)講座の提供を行っています。個別アカウントの発行や顔認証システムによる受講確認、充実の実技科目サポート動画に電子版・カードタイプ対応の修了証発行など、好条件が揃っている講座ですのでおすすめです。
ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育の受講方法を考えている方は、ぜひご検討ください。
ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育はWeb(オンライン)講座での受講がおすすめな理由
フォークリフト運転業務従事者安全衛生教育不整地運搬車の運転の業務に係る特別教育ジャッキ式つり上げ機械の調整又は運転の業務に係る特別教育クレーン安全教育ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育ゴンドラ取扱い業務特別教育巻上げ機の運転の業務に係る特別教育移動式クレーンの運転特別教育移動式クレーン運転士安全衛生教育フォークリフト高所作業車クレーンローラー特別教育小型車両特別教育
重機の一覧をご紹介!各重機の特徴や国内大手メーカーについて解説
フォークリフト運転業務従事者安全衛生教育ジャッキ式つり上げ機械の調整又は運転の業務に係る特別教育クレーン安全教育ショベルローダー等の運転の業務に係る特別教育ゴンドラ取扱い業務特別教育巻上げ機の運転の業務に係る特別教育移動式クレーンの運転特別教育移動式クレーン運転士安全衛生教育フォークリフト玉掛け特別教育玉掛け安全教育高所作業車クレーンローラー特別教育小型車両特別教育
重機・建設機械の免許を徹底解説!種類や取得費用・期間をご紹介!