林業の現場では作業の効率化に伴って、さまざまな機械が導入されています。しかし、便利になる一方で、機械の操作ミスや知識不足による労働災害も少なくありません。
そのため、現在は事業者に対して、対象となる伐木等機械の運転業務に労働者を就かせる際、特別教育の実施が義務付けられています。未受講者を従事させた場合、罰則が適用される恐れもあります。
この記事では、林業で使用される「伐木等機械」の概要から特別教育の詳細まで解説します。受講内容や重要性などにも触れていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
公開日:2026年2月2日 更新日:2026年2月3日

林業の現場では作業の効率化に伴って、さまざまな機械が導入されています。しかし、便利になる一方で、機械の操作ミスや知識不足による労働災害も少なくありません。
そのため、現在は事業者に対して、対象となる伐木等機械の運転業務に労働者を就かせる際、特別教育の実施が義務付けられています。未受講者を従事させた場合、罰則が適用される恐れもあります。
この記事では、林業で使用される「伐木等機械」の概要から特別教育の詳細まで解説します。受講内容や重要性などにも触れていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

「伐木等機械の運転の業務に係る特別教育」とは、労働安全衛生法に基づいて義務付けられている教育のことです。特定の林業機械を運転する業務に従事する労働者が受講対象となります。
まずは伐木等機械の概要や種類、取り扱う業務・業種について解説します。
伐木等機械とは、正式には「車両系木材伐出機械」に分類される機械のうち、伐木(木を切り倒す)、造材(枝払い・測尺・玉切り)、集材(木材を集める)などの作業を行うための機械を指します。
林業の現場では伐木等機械が広く用いられていますが、近年の多様化・高度化に伴って労働災害が増加傾向にありました。労働災害を防止するため、平成26年に労働安全衛生規則が改正されて、規制の対象となった背景です。
特別教育の対象となる「伐木等機械」には、主に以下のような種類があります。
| 機械名 | 作業内容 |
|---|---|
| ハーベスタ | 伐倒・枝払い・測尺・玉切りなどの作業を一台で行える高性能な林業機械。 |
| プロセッサ | 伐倒された木材をつかみ・枝払い・測尺、玉切りを連続して行う機械。 |
| フェラーバンチャ | 立木を伐倒し、集積する機能を持つ機械。 |
| グラップルソー | グラップル(木材をつかむ装置)にチェーンソーが組み込まれた機械。 |
| グラップル | 木材をつかんで移動・積み込みを行う機械。 |
参考:林野庁「高性能林業機械とは」
これらの機械を運転・操作するために特別教育の受講が必要となります。
伐木等機械は、主に以下の業種で活躍しています。
特に林業においては、作業の効率化と安全確保のために高性能林業機械の導入が進んでいます。運転・操作できる人材の需要は高まっている傾向です。

「伐木等機械の運転の業務に係る特別教育」とは、労働安全衛生法第59条第3項および労働安全衛生規則第36条などに基づいて実施される安全教育です。
事業者は、対象となる伐木等機械の運転業務に労働者を就かせる際、この特別教育を実施することが義務付けられています。
もし、特別教育を実施せずに労働者を業務に従事させた場合、法律違反となり、事業者に対して「6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金」という罰則が適用される可能性があります。また、労働災害防止の観点からも非常に危険です。
自身の安全はもちろん、会社や周囲の人間を守るためにも、必ず受講してから業務に従事しましょう。

「伐木等機械の運転の業務に係る特別教育」は、「学科講習」と「実技講習」の2つで構成されています。講習時間は合計で12時間です。
具体的なカリキュラムと時間配分は以下のとおりです。
| 区分 | 科目 | 時間 |
|---|---|---|
| 学科講習 | 伐木等機械に関する知識 | 1時間 |
| 伐木等機械の走行及び作業に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 | 1時間 | |
| 伐木等機械の作業に関する知識 | 2時間 | |
| 伐木等機械の運転に必要な一般的事項に関する知識 | 1時間 | |
| 関係法令 | 1時間 | |
| 実技講習 | 伐木等機械の走行の操作 | 2時間 |
| 伐木等機械の作業のための装置の操作 | 4時間 | |
| 合計 | 12時間 |
参考:安全衛生特別教育規程 第八条の二(伐木等機械の運転の業務に係る特別教育)
学科講習では、機械の構造や基本的な操作方法、関係法令などを6時間かけて学びます。実技は実際に機械を操作して、走行や作業装置の扱い方を6時間かけて習得する講習です。
なお、所持している資格(車両系建設機械の技能講習修了など)によっては、一部の科目が免除される場合があります。受講申し込みの際、自分の保有資格を確認しておくとスムーズです。

「伐木等機械の運転の業務に係る特別教育」の重要性は、大きく3つに分かれます。
林業現場は傾斜地や不整地が多く、不安定な場所での重量機械の操作は常に危険を伴います。正しい操作方法や危険予知の知識を学ぶことで、転倒や接触といった労働災害のリスクを減らすことが可能です。
また、機械の特性や正しい使用方法を理解することで、スムーズかつ正確に作業を進めやすくなります。結果として、現場全体の生産性向上にもつながるでしょう。
ほかにも、資格の取得によって専門的な知識と技術力を持ち合わせていることの証明になります。現場での信頼獲得や、将来的なキャリアアップにおいても強みとなるでしょう。

特別教育の修了後、「修了証」が発行されます。修了証のタイプは、主に以下の2つです。
現場では、修了証の提示が求められる可能性があります。そのため、修了証カードが発行されたら、常に携帯しておくと良いでしょう。

CIC日本建設情報センターでは、「伐木等機械の運転の業務に係る特別教育」のWeb講座を提供しています。安全衛生教育を含めたさまざまな教育・講習に関する豊富な実績を有しており、分かりやすい教材と受講しやすい環境を提供しているのが特徴です。
CIC日本建設情報センターのWeb講座の受講の流れは、以下のとおりです。
CIC日本建設情報センターのWeb講座であれば、時間や場所を選ばずに受講できます。自宅や会社のPC・スマホからいつでも受講可能なので、業務の合間や移動時間などを有効活用できるでしょう。
Webで効率的に済ませることで、資格取得にかかる負担を大幅に軽減できるため、受講方法でお悩みの方は、ぜひCICのWeb講座をご検討ください。

この記事では、「伐木等機械の運転の業務に係る特別教育」について解説しました。
伐木等機械(ハーベスタ・プロセッサなど)は、林業現場の生産性向上に欠かせないものですが、操作には専門的な知識と技術が必要です。労働安全衛生法により、伐木等機械を運転する業務には特別教育の受講が義務付けられています。
特別教育は学科6時間、実技6時間の計12時間が標準的な受講時間です。受講によって労働災害防止のための知識や正しい操作方法を習得でき、自分自身だけでなく周囲の安全も守ることにつながります。
CIC日本建設情報センターでは、「伐木等機械の運転の業務に係る特別教育」を提供しております。初心者の方でもモチベーションを維持したまま受講できる内容となっておりますので、ぜひご検討ください。